幌加ダム 見学 その1

2025/11/1 更新


北海道の十勝地方にやってきました。
これは道の駅で見つけた十勝地方を紹介する展示物です。


今回の見学でお世話になる電源開発様の上士幌電力所に到着です。
J-POWER様呼びは別に嫌いというわけではないんですが
個人的に大好きなのはでんぱつ様呼び。


こちらは所長室に飾られていた新得焼の大皿。

上士幌町の隣の新得町の、しんとく新そば祭りで開催された
「ダムのそば育ち きのこコンテスト」でダム対抗原木しいたけの戦いがあり
見事に菌(金)賞を勝ち取ったのがでんぱつ様の屈足ダムでした。

屈足ダムは上士幌電力所の管内のダムです。


十勝地方の立体地図です。
北に北海道の屋根、大雪山系、西に日高山脈。

この日高山脈が十勝地方の天候に物凄く影響します。

北海道はすべての地域で豪雪のイメージがありますが
日高山脈の西にある石狩地方が豪雪地帯で
日高山脈の東側にある十勝地方はそれに比べると少ないとか。

比べると少ないだけ。
2cmで交通マヒする大和川水系・鹿の国からは恐ろしくて震えるほどの積雪。

そして一昔前ですが
北海道には台風はほぼ来ない
北海道に梅雨はない
といわれていたのに今では台風も上陸するし
梅雨時期に前線性降雨も発生するようになりました。


こちらは北海道の発電所の位置図です。
紫丸が泊原子力発電所
赤丸が火力発電所
青丸が水力発電所
黄色縁取りの緑丸がでんぱつ様の水力発電所です。

パッと見たときには気づかなかったのですが
十勝地方には水力発電所ばかりなのに
石狩地方には火力発電所が多いのです。
同行してくれていた専門家の方が
石狩地方では石炭採掘が盛んだったからという答えをくれました。
めっちゃ納得。なるほどなぁ!!


こちらが十勝川水系のダム図です。

十勝川本川のでんぱつ様の屈足ダムより上流に富村ダム(北海道電力)
上岩松ダム(北海道電力)、十勝ダム(北海道開発局)
岩松ダム(北海道電力)があります。

これ以外のダムや取水堰はでんぱつ様の管理になります。
十勝川の一次支川の札内川、音更川、利別川や二次支川が美里別川にダムと堰があります。

2016年、北海道に立て続けに三つの台風が上陸、最後に上陸こそしなかったものの
大変な雨を十勝地方にもたらしたのが平成28年台風10号、T1610(ライオンロック)です。


近年稀にみる奇異な進路で進んだのがT1610でした。
気象予報士が主人公のNHKの朝ドラでも使われたことのあるこの台風進路。

台風になってから南下して勢力を強めてパワーアップしてから北上して
観測が始まってから初めて東北地方に太平洋側から上陸した変態台風です。

このT1610が日高山脈が全部悪いのか…と思うほど
十勝地方に甚大な洪水被害をもたらしました。


当時のTVニュース。十勝大橋からのカメラ映像です。


こちらは南富良野町です。空知川が破堤して広範囲に浸水被害がでました。

T1610は水力発電ダムにも大変な被害を出しました。

同じ年、紅葉が始まる頃に北海道に訪れ、十勝地方のダムを見学したのですが
堤体から貯水池の見える範囲がすべて流木で埋め尽くされている所もありました。
水面の流木は横にならず密度が高くなりすぎて全部立っていました。

その時に、最も被害が大きかったのが、音更川にある幌加ダムであると聞いたのです。


2024年名古屋で開催された東アジア地域ダム会議(EADC)では
でんぱつの方が、幌加ダムの排砂バイパストンネル工事について発表されていました。


愕然としたスライド。
右下にある写真で幌加ダムの貯水池がほぼ土砂で埋まった事がわかります。


幌加ダムは土砂を掘削、除去して排砂バイパストンネルを設置することになりました。
でんぱつ様の初排砂バイパストンネルです。


貯水池上流に分派堰を増設し、堤体右岸にトンネルを掘り
上流から流れてくる土砂と水を貯水池内に入れずに下流にパスさせます。

この工事がもうすぐ完成という話をお聞きしていたので見学をお願いしたのです。