一庫ダム & 建設技術2007 レポート その2

話がまったく別の方向に飛ぶのですが
2007年の10月初旬、大阪で、大きなイベントがありました。


そのイベントとは「建設技術展2007近畿」というもので
会場はインテックス大阪でした。

インテックス大阪は国際展示場として色々なイベントで使われている
大変、大きな施設です。
2003年3月、国際水フォーラム期間中に開催されていた
水EXPOもここ、インテックス大阪が会場でした。


とにかく広いので展示パネルをゆったりゆっくり見られます。
国土交通省の展示は写真撮影もOKという事で
わくわく展示を見て進みます。


「暮らしを脅かす災害・なくならない被害」と題されたこの壁面には
水害の様子が写真と説明文で紹介されています。

その多くは2004年の水害でした。
2004年は近年まれに見る集中豪雨と台風被害が頻発した年でした。

2004年7月豪雨
福井県の真名川ダムが直轄の誇りにかけて伝説の洪水調節を行った事

2004年台風23号 北近畿水害
京都の大野ダムが下流の濁流に取り残されたバスの乗客を救うために
ゲート操作の限りを尽くして戦った事

パネルを見ているとついこの間の事なのだと改めて感じます。

水の恐ろしさを多くの人が知った年であると思います。


レジャーに出かけた先でも川の水位情報を携帯電話で簡単に見ることが出来るように
「川の防災情報」には最近QRコードがばっちり付けられていて携帯電話の操作さえ出来るなら
誰でも簡単に見ることができるようにされています。

でもね

自宅からPCで見る時のことも考えてほしい「川の防災情報」。
サーバーダウンとデータ未着信多すぎるのはどうにかしてほしい。


これをさらに進化させたものがダム日和の管理人、takane様が作成した
「どこどこ観測所」です。
「ケータイ位置情報機能で川の防災情報の水位・雨量観測所を検索するサイト作りました 」
と、takane様が日記に書いておられたので試そうと思ったら
私の携帯電話にはカメラがついていませんでした。

仕方なくカメラ付携帯電話を持っている家族にQRコードから読み込んでもらう。
「なぁ…QRコードってどういうものかしっとる?」
「直通する暗号やねん」
「・・・カメラなくてもじかにURL打ち込んだらええって知ってる?」
「ほぉぉ。そうなんか」
「いや、だから、自分の携帯でやったらええやんか」
「わしのは世界最小携帯やもん。画面がちっこくてメールでもらった画像もよく解らへんし
GPSついてへんも〜ん」

「自慢すな!買い替えって言うてるやろ」
「いらーん。これと同じくらいちっこい携帯やんといらーん」
家族にぶつぶつ文句を言われながらアクセスしてもらいました。


QRコードを読み込んでもらうとすぐにこの画面に。

--- このサービスは「川の防災情報」とは関係のない個人が実験的に公開している物 です。検索結果の正確性等は一切保証できませんのでご注意ください。 ---

takane様の実験的作品との事ですがどれだけ便利かは使えばわかります♪


雨量観測所と水位観測所を選べます。


雨量観測所を選んで位置情報送信。


検索中に携帯電話がバイブレーションするわけではありません。
慌てたので私のカメラがぶれたのです。


出た!
現在地から一番近いのは奈良県の郡山観測所らしい!


大雨のたびにはらはらするほど水位の上がる秋篠川の現在の状況が出ました。
凄い便利!

私と同じく良く山に行き、キャンプやバーベキューをしている家族に
このアドレスは登録しておきなさいと言っておきました。


http://k.dammaps.jp/どこどこ観測所


インテックスの展示に戻ります。


まなぼうさい!

関西だからか?
関西だからなのかっ?

いやいやそれはともかく
雨の降り方というのは地域性もあるし共通認識が難しい
で、○o/hという数値を聞くだけでどのくらいの雨かピンとくる人もいれば
全然わからないという人まで様々。


天気予報などでよく言われている時間雨量とその様子・影響等を示した表です。

自分が今までに体験した大雨はわずか30分で自宅周囲の道路が冠水した局所豪雨で
雨量は81o/h(速報値)でした。

恐ろしい降りで自転車などがあっという間に流れていく川
少し低い道路は膝の高さまでの水がたまりました。
数分で機能停止した交差点の交通と道路
ガードレールが無い田んぼの横の道で
幅の広い側溝からさばききれずにあふれた水
あっという間に道路と溝の境界を見えなくしてしまい
脱輪車両が出て住宅街の路地は大混乱になりました。

わずか30分たらずの雨での出来事です。

市街地でも突然起きる豪雨災害。
その頻度は年々上がってきているようにも感じます。


まさに私が体験したのと同じような事例が紹介されていました。

110mm/hの雨。
舗装された路面には水の逃げ場は下水等の水路か川だけです。
地下に浸透する事もできず全ての水は地表を覆い逃げ場を探します。

ありとあらゆる場所から川に流れ込む雨水
川が流す事の出来る水の速さを上回る流入量
一瞬のうちに水位が上がる川
都市型水害

こんな水をコントロールすることができるのか?という突然の出水です。