古洞ダム 見学 その3


堤体上流面。
リップラップには草がもさもさ。
私は好きです。もさもさリップラップ。

困るのは通行困難なくらい天端が草でもさもさの時ですから
リップラップの草は気にしない。


下流面はこのとおり緑で覆われてそれはそれは春色の美しいアースダム。
アースはやっぱり春から初夏が一番綺麗ですね。
それを言い出すとコンクリートダムでもその頃って一番綺麗ですけど。


堤体断面図付看板発見しました。

県と地元土地改良区管理のダムのようです。
下流のほかのため池と力を合わせて灌漑用水をしっかり貯めているんですね。


断面図。

おおお。
かなり大きいアースダムだと思ったら堤高32.0mもある。
そりゃでっかいわ。

もともあった古洞池を倍以上の高さに嵩上げしたようです。
旧堤体の少し下流に新堤体を作ったんですね。

そしてこの高さならセンターコアフィルだと思ったけど違った〜。

中央に遮水壁が設けてあるこのタイプ。
なんとこの大きさで均一フィルでしたか。

フィルダムは材料による区分と遮水方式による区分があります。

高価な図書なので持っていません。
ダム管理所などに行って本棚においてあるとすぐ見せて見せてとお願いしてしまう
ダム技術センター発行の『多目的ダムの建設』。


ここに掲載されているフィルダムの項には遮水による区分が図入りで載っています。

均一フィルは日本でいちばん多いダム方式であるアースダムのうち一番多いものです。
古くから作られているため池はドレーンを設けずにこの型式が作られているのです。
そして高さが足りないのでダムとして登録されていないため池は数え切れないほどあります。

均一フィルは堤体に水が浸透しつつも貯水する仕組みです。
現在この型式のアースダムでは安全性を高めるために
中央にドレーンを設けてしみ込んだ水を堤外に排出できるようにするのです。

古洞ダムは堤高が32.0mもある大きなアースダムですから
そしてどうやら構造令の後で作られた新しいダムみたいなので
ドレーンがばっちり入った均一フィルが選択されているんですね。


天端をルンルン歩いていたらヘビイチゴがたくさんの実をつけていました。
イチゴと堤体撮りたくてしばらく頑張ったけど無理でした。


下の公園まで見通せます。
これは綺麗だ。
眺望がいいダムは人気出るはず。


天端を離れて下の公園に戻ります。
余水吐水路の上も横断する。


水路はずーっと続いています。
ヤマボウシの白い花を愛でつつ下る。


すると何やら建物が見えてきました。


そばまで来て建物の表札を見て目をむきました。

減勢工!?
古洞ダム減勢工って書いてあるけど
この建物が減勢工!?


横を見ると水路が広くなっていましたので
これが減勢工なんじゃないかと思ったんですが
副ダムないし・・・。

一体どういう事??