船津発電所取水堰堤 見学 その1

2017/8/21 更新

平成23年台風12号

紀伊半島大水害を引き起こした台風です。

あまりにも広範囲にすさまじい被害が出たために
6年たった今でもまだ完全に復旧できていない場所も数多くあります。


T1112台風による被害がすさまじかったけれど
流域の住民の皆さんの防災意識が非常に高く
人的被害がほかの場所より格段に少なかったといわれている
和歌山県の日高川です。

2011年の年の瀬も押し詰まったころにやってきました。


川の向こうに長く伸びるのは階段式魚道。
でもそこには大量の岩が流れ込み水が流れていないことが
遠目でもわかりました。


魚道を閉塞させている石をズームで見ていると
ぎょっとする物が河床に横たわっていました。

これは堰堤の表面の石張りでは…。


魚道の上流側をずっと目で追っていくと
越流部にダメージを受けた堰堤が目に入りました。

越流部が破損している為に水位をあげられず
魚道のほうに水が流れていないのでしょう。

いったいどんな巨大なものが流れてきて
堰堤の堤頂を破壊したのか考えると怖くなってきます。


T1112による降雨でこの場所で水位はどこまで上がったのか。

洪水痕跡を見ると信じられない高さまで
水位上昇があったことが容易に見て取れました。


手前にあるのは発電所建屋です。
ここは関西電力様の船津発電所です。

日高川ではとても古く歴史のある発電所です。


その発電所の横にある
船津発電所取水堰堤。
全面越流型のメイソンリーフェイシングダムです。