不動谷ダム 見学 その6

ゲート部分から直下を見下ろしました。
右も左もとにかくスペースがない。
よくこんな狭い所に重機をパーツ分けして
ヘリで空輸して現場組み立てして
堤体の補修されたなぁと
想像するのも楽しいです。
こんな狭い蛇行した谷の隙間みたいな所に
ピンポイントで資材を届けるヘリコプターパイロットの方すごい!!

ゲートです。
これはメインゲートの下部、戸当たり部の点検整備等をするときに
水を止める角落としの役割をするゲートになります。

下に見えているのがメインのローラーゲートです。
「三重県さんは当初、洪水吐ゲートとして設置してくださったこのゲートですが
右岸側の固定堰で洪水量が充分吐けることから、弊社への譲渡前に
その機能に応じた排砂門と名称を変更されています」
納得納得。

不動谷ダムを下流側から写真を撮影できるビューポイントの河原が
ちらりと見えていましたが雨が強くなってきてとりあえず雨宿り。

左岸側にある除塵機の横から堤体を見たところです。

秘境中の秘境ですから水がものすごく綺麗です。
さすが宮川の最上流部。
訪問前日までそこそこ雨が降っていたので
濁りがあるかと思っていましたが澄みきっていました。

雨の降り方を見ながら折角ですから直下にも行きましょうかと移動開始。

頑張って降りてきましたがここでまたまた
降り切るのを待っていたかのように雨が降りだす。
一日ずっとこんな感じ降っては止み降っては止み。
大台ケ原だからしかたない。

チラ見えではありますがなんとか背面の撮影が出来ました。
「では戻りましょう」
「はーい」
ということで来た水路に戻ります。
しかし
行きには水路の開口部の明かりが見えていたのに
帰りは全く見えない。
さらにライトの光も全然届かないで拡散しまくり。
数時間の差で気温が上がり
水路内にガスが出ているのだなと予想。

小不動谷水路橋まで戻ってきました。
行きよりも帰りの方がなんとなく距離を把握しているせいか
気持ちが楽ですねぇと萩原様と話したりしていました。

当日、一番水深が深かった、ほぼ膝まで浸かったポイントです。
ここからひたすら足元を見て進んでいくのですが
突然、前方から萩原様の悲鳴ではないけれど声が響きました。
「前からなにか来る!!」
かなりのスピードで光がどんどん近付いてくるのです。
ダンジョンで
5人パーティだけど
状況はWizardry
前から高速でやってくる光は
will-o'-the-wisp
と、妄想爆裂しますが
中部電力様からクールに説明が。
「自転車ですよ」
「いや なんで ここで 自転車 !!」

しかし
なんと
この水路で
この水深の中
自転車が走ってきていたのです。
おかしい
おかしいってば
自転車で通っていいところなの???

朝、出発の時に車を止めた山頂で一緒になった
中部電力グループのシーテックの方々でした。
ちゃんと自転車でも2man cellでした。
いやそりゃ歩くより早いけど…。

非日常感もここまで来たらもう頭が付いていけないよー…と
ばっしゃばっしゃ進むたびに足元に発生する波の進む速度が
水深が深いところほど早く前方に進んでいくのを見て
洪水波の伝播速度は水深が深いところほど早くなるのを体感して
これが一類のダムの遅らせ操作の根拠なんだなー…とか
考えながらひたすら足を進めていましたらついに出口の明かりが!!

マンホールから出てきました。
戻ってきました堂倉谷堰堤沈砂池です。
ここまで戻ってきたらお天気回復して日差しと緑がまぶしい。
いや、カメラのレンズがフォギーになっているだけですが。

あ、自転車みっけ。

堂倉谷堰堤お近づきです。
ここでお昼ご飯。
一休みしながら色々な不思議な事があったので
萩原様となんでかな〜と頭をひねる。
「あれだけ歩いたけど汗かきませんでしたね」
「はい。それと不動谷で雨でぼとぼとになったシャツが渇いたんですよ。
あんな湿度の高いところ歩いてきたはずなのに」
「あと不思議なのがのどが渇かなかったことです」
「それは思いました。あんなに負荷の多い状態で歩いているのに」
「塩飴はなめてましたけど」
「水温が低いから足から体温奪われてバランスとれたんですかね?」
謎多し。

再び雨が降ってきましたが
堂倉滝と吊り橋も写真に収めました。
無事に行って帰ってこれてよかったなと安心するのはまだ早い。
最後の最後にそんなに長い距離ではないですが山登りが待ち構えています。
ここから最後の力を振り絞ってほぼ崖のようなルートを
モノレールのある所まで登るのです。
頑張る。
絶対怪我しない。
転ばない。

ということで登りきったモノレール乗り場。
モノレール楽しい。
足の疲労もここで回復です。

無事に大台林道のスタート地点に戻ってきました。
ヘルメットを脱いで
ぼけーっとなった頭で考えました。
今日体験した事ってほんとなのかな…
あまりにも現実離れしていて実感が…
いや、筋肉疲労はちゃんと嘘じゃなかったと教えてくれるんだけど
中部電力様の到達困難度で最高レベルの不動谷ダム見学は
こうして無事に終了しました。
ただ
お聞きしたところ
今回の水路のように立って歩けるだけの空間がなくて
台車に伏せて手で進んでいかなくてはいけない
冬季オリンピックの競技にあるスケルトンのような
大変狭い水路が他の県にあるとの事。
ちなみに三重県のこのエリアはほんとに秘境で
近くにもここに匹敵するような水路もあるとの事。
お話をお聞きしていて
電気を作り出すことって
こんなに大変な場所を定期的に点検して保守管理して
しっかりと維持していくことなんだと心底感じました。
いつも当たり前のように使っている電気を
安定して届けるために電力会社の方が頑張ってくださっている事
それを思うとありがたくてありがたくて自然に合掌してしまう感じ。
中部電力 三重水力センターの皆様
こんな貴重な体験を本当にありがとうございました。