ダムナイト3 公開動画 「これより 本則操作を離れる」 プロダクションノート的な何か

ハイドログラフで泣いてくれ その7

「青蓮寺ダムの上流にドカ降りして来たんか」
「正確にはまず室生ダムの上流にごっつい雨域が来たんや」
「室生ダムは大丈夫やったんか」
「室生ダムはごっつい雨域が来るのを想定して比奈知と青蓮寺より早い時間に
少しずつ放流開始してたんや」


「ほんなら青蓮寺も放流しておいたらよかったんちゃう?」
「そこが難しい所やねん。
名張上流3ダムはみんなそうなんやけど
洪水調節もできる多目的ダムやけど利水の要素が凄い多いんで
洪水来るから どばっと放流して容量空けとくよ♪ って事ができないんよ。
大事な大事なお水やもん」


「え、今から雨来るやんか」
「お天道様のする事は全く予測がつかんのよ〜。
降ると思って容量空けておいたはいいけど予想より降らんかったなんて事よくあるんやで」


「え・・それってスカ?」
「無効放流って事になる。利水ダムにとっては物凄い痛手」
「それやったら水たんまり貯めておかなあかん上に洪水来たら止めるってことか。
むちゃくちゃ難しいやん」
「だからダムの管理は難しいっていうてるやろがー!!」

「で、日付変更線超えるまでは通常洪水調節で対応可能な範囲って
流出予測端末が計算だしてたんや。
で、日付変更線超えたあたりから雲行きが怪しくなってきて
1:00頃には今回の・・ちょっとヤバくないか?って計算が出てきて
1:30には これヤバいって!! っちゅーくらいの数字が出てきて
2:00には うぎゃーーーっ!!」


「・・・・・。」

「でもそこからの対応が凄いねん。
3:15には木津総は淀川統管と今回の感動的な操作の指示を出して
各ダムが一気に横引きに入ってやな〜」


「ほんで青蓮寺がこのままやったらあかーん!!って悲鳴を上げてる所やろ」
「あ、横道にそれすぎてスライドの解説忘れとったわ」
「アホ」

「この写真、妙にカッコいいな」
「借り物や♪加工しまくってるけど」

「ほんで悲鳴を上げてる青蓮寺を木津総が足蹴にしているスライドやな」
「足蹴にしてへんわい!!」
「だって無理やて言うてるのに無理し続けろって返答してるやんか」
「これも演出!! ホンマはこんな受け応えしてへんの!!」

「これはダムの下流?」
「うん。青蓮寺の副ダムのすぐ下」

「洪水来てるのに・・・大雨でこんな土砂が来てる道路巡視するの怖いやろな〜」
「これは室生ダムの警報車やったかな。
台風来たら管理所の人は放流師も事務の人も総出で対応するねんで」

「事務の人も出るんか」
「時と場合によっては出動しはるよ。総力戦やもん」
「電話番も必要やろうしな〜」
「放流師だけでダムは動いてるわけちゃうからね」
「放流師って・・・」
「マニアの造語♪」

「7m70って物凄い高さやで」
「うん。でも嘘違うもん。2004年の台風23号で起きた北近畿水害でも
由良川とか出石川とか丸山川でこの位、水位上がったんやで。
めっちゃ凄い堤防とか排水ポンプとかいっぱい持ってる川でも
それを超える位の水が来たらもうどうしようもないねん・・」

「堤防が壊れるんやなくていきなり堤防越えてくるんか」
「堤防は大量の水が長時間押し寄せてくることで壊れたりするけど
壊れる前にオーバーフローしてしまう事かてあるんや。
だからダムと堤防と護岸と集水域の山と一体で整備していかんとあかんねん。
ダムだけ造ってもどうにもならへんねん」

「この赤いマークの所がヤバかった所か」
「そう。上の赤丸は室生ダムの下流の室生川。
下の大きい方の赤丸が名張川の蛇行部。
丁度水位観測所のあるあたり」

「いきなりモノクロにするし」
「スライド枚数減らすために苦肉の策やってん」

「サーチャージって・・・ダムの水位の一番上の限界の事か」
「いやそれが・・・違うねん」
「サーチャージの上ってあるんか」
「設計洪水位っていうのがあってそれ超えると堤体越流。
今回の流出予測で青蓮寺はサーチャージを軽く超えて設計洪水位に達するって予測が出たんや」

「えげつないな」
「本則操作ではサーチャージ水位を超えそうならもう禁断の但し書き操作しか残ってないんや・・・」