琵琶湖総合開発 瀬田川洗堰 その4

アクア琵琶で洗堰の模型を見つけました。
上から見るとバイパス水路がよくわかります。

左岸から1番〜10番と並ぶゲート。

琵琶湖にも夏季制限水位と常時満水位があります。
琵琶湖の基準水位はB.S.L(「琵琶湖基準水位)と呼ばれます。
日本全国の標高の基準となっている東京湾中等潮位(T.P.)に対し
B.S.L.=T.P.+84.371m
大阪湾平均干潮位(O.P.)に対し
B.S.L. = O.P. + 85.614m
となっています。

琵琶湖の水位は台風時期に備えて夏季制限水位を二つの時期に分けています。
瀬田川洗堰操作規則(平成4年3月制定)では水位を以下のように保つように定められています。
6月16日〜8月31日 : B.S.L. - 0.2m (洪水期制限水位 1)
9月1日〜10月15日 : B.S.L. - 0.3m (洪水期制限水位 2)
10月16日〜6月15日 : B.S.L. + 0.3m (常時満水位)
わずか20〜30pの変動ですが基準水位±0前後での琵琶湖の水位1pは
同じ滋賀県の治水ダムである青土ダムや姉川ダムの貯水量全てに匹敵します。
20cmの水位を下げるという事は青土ダム20基分の治水用量を確保するということです。

瀬田川洗堰のすぐ下流側。
今は穏やかな流れですが洗堰が全開放流を開始した時は
同じ風景に見えることはないでしょう。
洗堰の周辺にはいつも釣り人が集っています。
水鳥がたくさん集まっている事でバードウォッチングの方の姿も多いです。
カラフルなボートが競技の練習なのか美しく水面を走り行きかう姿も見られます。
水上バイクやウィンドサーフィン
遊泳場にヨット
ピクニックに釣り
バードウォッチング
琵琶湖はレジャーに観光にと、どんどん人が集まる場所になってきています。
湖岸に整備された走りやすい綺麗な道路が付きました。
駐車場もたくさんできました。
人々が集う場所として活用されている岸辺のスペース。
でもそれは
琵琶湖の水位上昇から周囲の田畑や住居を守るために造られたものです。
琵琶湖総合開発の一環の治水事業で
湖岸堤と人工前浜というんです。
ヨットやボートがたくさん琵琶湖に浮かびます。
たくさんの船が係留できる港が整備されています。
でもそれは
水位が下がっても接岸できるように琵琶湖総合開発の一環で港の整備が成されたからです。
レジャーボートの接岸の為ではなく
琵琶湖で漁業を営む方の為に整備されたのです。

1400万人の生活の水を供給する琵琶湖
上流の洪水と下流の洪水をともに防ぐ為に
上流の水不足と下流の水不足をともに防ぐ為に
その水位1pの重み
琵琶湖の水位+1pが示すもの
琵琶湖の水位−1pが示すもの
その水位の重みを知り
コントロールする為に洗堰は頑張ります。
2005年で洗堰が出来て100年になりました。
100年経ったけれどこの後の100年も頑張ってください。
淡水、真水の需要はどんどん増えています。
そして治水に対する期待も高まっています。
琵琶湖の治水の歴史の集大成。琵琶湖開発。
琵琶湖の治水は排水機場と湖岸堤と洗堰が
宇治川の治水は天ヶ瀬ダムが
人々のために 毎日 頑張っています。
参考資料
建設省 近畿地方整備局 琵琶湖工事事務所 発行 「瀬田川洗堰」
水資源開発公団 琵琶湖開発総合管理所 発行 「琵琶湖周辺のために 琵琶湖治水Q&A」
「水湖とともに 琵琶湖の水位物語」
国土交通省 近畿地方整備局 淀川ダム統合管理事務所 発行 「天ヶ瀬ダム」
「雨と水とダムとくらし」
「淀川流域マップ 豊かな流れのコントロール」
国土交通省 近畿地方整備局 琵琶湖河川事務所 発行 「瀬田川洗堰の旅」
関西電力 発行 「天ヶ瀬発電所」
淀川流域委員会 発行 「淀川水系流域委員会 委員会ニュース No.44」
国土交通省 近畿地方整備局 淀川工事事務所 発行 「淀川・大和川スーパー堤防広報誌 ユーユー 2003年冬号」
資料提供元
アクア琵琶
天ヶ瀬ダム管理所
琵琶湖河川事務所
大阪のM様
ありがとうございました