平取ダム 公式見学 その3


天端からわくわく、直下を覗き込みました。

おお??
なんだこれは?
ぱしっ!!と入った減勢工内の隔壁。

魚道のルート
利水放流管のルート
非常用洪水吐から減勢工のルート左岸側
常用洪水吐〜減勢工のルート
非常用洪水吐から減勢工のルート右岸側

面白い♪

平取ダムはダムサイトがとても狭いです。
洪水吐のレイアウト上、各洪水吐の減勢工を共用する必要があったのですが
狭いのでシンメトリー配置ができませんでした。

平面渦が巻かないように工夫した結果がこの隔壁なのだそうです。

非常用洪水吐と常用洪水吐の減勢工が並んで別々に設けられている事例は
九州の耶馬渓ダムでも見ましたが、常用洪水吐と非常用洪水吐が
同じブロックになくて、それぞれの放流水が干渉しないように
デザインされていたので、よもや平面渦を考慮しての物ではないか
というところまでは考えが及びませんでした。


先ほど下流側から魚道横監査廊に入っていったルートを確認。
堤趾導流壁の波返しの上にも積雪していて大きさ比較しやすい。
対象洪水が大きいと堤趾導流壁は高くなるし波返しも相応のサイズになる。


天端を右岸側に移動します。
雪、きゅっきゅっふみふみ。


右岸に到着。
ゲートレスクレストからチラ見え上流側。


右岸側から見た堤体です。

いいなぁぁ!!
平取ダム、堤趾導流壁、カッコいいなぁ!!


複雑で巨大な壁が並んで水の行き先をかっちり決めているのもいいなぁ!!


しかし長安口ダムでも再開発の新設ゲートの堤趾導流壁が
それは反則だろう!!というかっこよさでしたが平取ダムも負けていない。

ここ、カッコいい。

EL高いところは広く、低くなるにつれて狭くなって
すーっと絞っていくんだけど小さい段と大きい段で
細かく減勢していくプロセスが綺麗。

ここの水の流れ、試験湛水の時にどうなっていたかとても気になる。


しかしホントに各放流ルートの仕切りがかっちりしているなと。
左岸側から魚道、選択取水塔からの利水補給ルート
ゲートレスクレスト左岸側と非常用洪水吐オリフィスからのルート
常用洪水吐からのルート
融雪期用放流設備からのルート
こんなややこしいダム直下、他で見たことがないくらい複雑。


それにしてもこの堤趾導流壁カッコいいなぁ。
何度見てもどこから見てもかっこいいなぁ。


平取ダムは横に長いダムですが
特に左岸側に長〜く堤体が伸びていまして
堤体の先にさらに連続地中壁も備えているわけで
天端を見通すとどこまでが堤体かなぁと思うほどです。

平取ダムの左岸側には緩やかな段丘が大きく形成されています。

この段丘は、元の額平川が流れていた場所なのだそうです。
元、河床ということで、河床砂礫を構成する細粒分が流出している
層が存在していました。

この層は透水性が高いため除去して重力式コンクリートを築造するか、
他の止水対策が必要でしたが、コスト比較により
連続地中壁の方がコスト面で有利という判断が下されたということです。

平取ダムの連続地中壁は堤体との接続部の先に
最大深度26.3mで長さが258.7m、幅が1.0m の鉄筋コンクリート製の壁が
設けられているのだそうです。

連続地中壁だったら今、あちこちで採用されている
ジャイロプレス工法のような鋼管杭圧入は選択肢になかったのかなと
ふわっと頭に浮かんだので質問しましたら、深度が深すぎたことと
ダムと同様の止水を担う構造物となるため、長期耐久性に優れ
先例ダムにおいての実績が多数あり、確実な止水構造とできることから
鋼管杭案は鼻から検討されなかったようでした。
なるほどなー。


しかしホントに何度でもいいますが
この堤趾導流壁カッコいいなぁぁぁ。

漸縮型堤体導流壁好き好き大好きな自分でも
この堤趾はいいと思う。
問答無用のカッコよさ。


ということで雪と縁のない可住地面積日本最下位の鹿の国の住人が
厳冬期に北海道で雪ダムを見学するという貴重な体験をさせてもらいました。

ご一緒してくださった北海道のダム好きのお二方、平取ダム管理支所の皆様
HDYYの創始者の尾山様、ありがとうございました。

見れば見るほど不思議ダムなので今後の活躍がと他も楽しみな平取ダムでした。

 

おまけ

見学ご一緒していただいた
北海道のダム愛好家さんから美味しいもの頂きました♪


苫小牧名物よいとまけ♪
ぎうにうとも相性抜群でした。
ありがとうございました。