別子ダム 見学 その1

2006/6/16 記

愛媛県は新居浜市の別子銅山。

二回目の訪問になります。

今回の訪問で調べたかったのは
明治時代に597mという東洋一の高落差発電を行っていた
別子銅山の発電施設・端出場発電所の周辺に
発電所以外に遺構が残っていないかという事でした。

597mの落差は現在でもかなり凄いなと感じます。


端出場発電所は新居浜市の『マイントピア別子』という
別子銅山・端出場地区の鉱山遺構を活用したテーマパークの
川を挟んで反対側に残っています。


こんなものすごく巨大な水車が見えていたりします。
内部の見学は年に数回程度で一般公開はまれです。
しかも抽選でものすごい倍率になるらしいです。
地元の方でもなかなか抽選に当たらないとか。

 

別子銅山にはじめて訪れた時にマイントピア別子で
鉱石の事を色々教えていただいたJ先生と
お友達の結晶偏頑様に今回の愛媛訪問でお会いする事になっていました。

お二人とも地元なので色々と詳しいお話を聞くことができました。

端出場発電所に水を送っていた石ヶ山丈貯水池というところについて
山の上にレンガ造りの遺構が残っているという事は調べていたのですが
そこまでのアプローチは水圧鉄管の撤去された跡の点検用階段を
ひたすら登っていくしかないとのこと。
そしてその階段も2004年の台風群と、2005年の台風14号で
ダメージを受けていて現在は行く事がまず無理だろうと教えていただきました。

端出場発電所の周辺遺構を写真に収めるという計画は見事に頓挫してしまいました。
短距離なら走れるようにはなったとはいえ故障が多発する爆弾を抱えた足で
東洋一と呼ばれた高落差の水圧鉄管跡の階段を破壊箇所を越えつつ進むのは
不可能と諦めざるを得ませんでした。

見上げる目の前の山に遺構が在るのが判っているのに
行けないというのはとても悔しいです。

悔しがっている私に結晶偏頑様が凄い情報をくださいまして
いきなり再見学&調査をしなくては!と
気合を入れる事になったのがこの別子ダムです。



別子銅山は広いエリアに産業遺構が残っています。
新居浜市街から県道47号線で山を登って下ってやってきました旧別子地区。

以前来たときより道路が拡幅されて綺麗になっていました。


真新しいトンネルができていました。
このあたりは七番という地名がついています。

流れている川は七番川。
目の前のトンネルは下七番トンネルといいます。


そして杉の間から見えているのが別子ダムの堤体です。


網場も見えています。
見晴らしが良いとはいえないので残念。

旧別子までの県道は非常に狭い箇所がいくつもあり
路上駐車は無理です。


堤体を行き過ぎて下流側でスペースを見つけて駐車してから
歩いて戻って堤体横へ。


道路からこんな風に見下ろせます。
堤高71mのダムなのですが
これだとちっとも高さが感じられない写真ですね。