王者・有峰ダム放流 その1
2011/1/19 記
2010年10月某日 夕刻
ダムマイスター仲間のKIYOTAKA様からメールが届きました。
「有峰ダムが放流しています」
なんだとぉぉぉ!
北陸電力の王者・有峰が放流だとぉぉぉ!
ど、どこからってもちろんクレストしかないんだからクレスト放流だろうけど
ちょっと待て!
有峰が今までに放流したのは昭和44年の69谷ができた時の豪雨時だけだ。
あの有峰がこの時期に
特に集中豪雨があったとか聞いていないのに
クレスト放流って在り得ーん!
あ、有峰に一体何があったんやーーー!!
受信直後、大混乱。
大慌てて北陸電力様にメールで質問しました。
その後、KIYOTAKA様から続報が。
「ダム湖の水位はゲートに達していません」
どうやって放流してるんやーーーー
「ホースでダム湖から上げた水をクレストゲートの下から出しています」
なんじゃそりゃーー
パニック一人大騒動していたら北陸電力様からお返事メールが。
「現在、有峰ダムの維持流量発電所の新設工事を行っております。
維持流量の切り替えまでの間だけですがクレストから維持流量分を代替放流しております。
本年中に切り替えは終了しますので来年以降も代替放流が続くという事はありません。」
ああああ。
なるほど。
合点がいった。
全て納得。
水位が高かったらゲート開けるだけで維持流量流せるけど
夏にたくさん使って水位低いからポンプでゲートパスさせて流しているわけねー。
吃驚したー。
しかし
王者が代替放流とはいえクレストから流しているという事実を耳にして
行かずに居られようか。
という事で連絡を受けた3日後。
有峰林道に来ております。
有峰ダムに一番アクセスの良い小見線は2010年度は通行止めでしたので
水須ゲートから小口川線で到着。
最高に美しい紅葉の祐延ダム♪
真っ赤だー。
有峰ダムより標高の高い所にある祐延ダムです。
しかし日本の山って世界一の美しさだね。
こんなに美しい山は世界広しといえどないよね。
そこにまた素敵な年季の入ったコンクリートダムが
頑張ってお仕事しているのがたまらなくいいねー。
かつて日本一の高落差揚水発電を真立との間で行っていた祐延ダム。
現在は揚水発電はしていないけど一般水力発電では堂々の日本一の落差。
でも奥ゆかしい♪
堤高 45.58m
堤頂長 131.0m
堤体のセンターに洪水吐。
祐延ダムの洪水吐ゲートは常時開。
現在これは使わないに運用なっているのでここまで水位を上げるようなことはありません。
ゲート操作が必要な非常事態にはまずゲート全閉にしてから操作という事になっているそうです。
左岸には管理所と取水設備。
雪が降ったら対岸の管理所に辿り着くのは凄ーーく大変でしょうね。
道路のこっちに管理所があったらいいのになと思いましたが
そこにたどり着くまでの有峰林道自体が積雪で不通になるから一緒か。
それを言えば尾口第一も同じですね。