排砂バイパストンネル国際ワークショップ2017 その1

2017/5/21 更新


オロヴィルダムの講演をお聞きした翌日
いつも通りに早起きして新聞を見たら
台湾の八田技師の銅像の修復が無事に終わって
慰霊祭が滞りなく行われたという記事が載っていました。

よかったな〜と、ほっこりし、朝ごはんを食べ
京都に向けてまたまた出発。


到着したのは京都大学の宇治キャンパス。


今日はここで
“第二回 排砂バイパスに関する国際ワークショップ”
に参加します。

全部英語だけど同時通訳の方が頑張ってくださるという事なので
そんなに不安ではないです。


ポスターに使われている4枚の写真。
右上は美和ダムの排砂バイパストンネル。
その下は小渋ダムの下流の河原。
左上は旭ダムの排砂バイパストンネルです。
そして左下が布引五本松ダムです。

日本を代表する排砂バイパストンネル事例♪

ダム本体に排砂ゲートを持って排砂を行うシステムの事ではなく
そもそも、貯水池に砂を入れないようにして
貯水池に入る水のルートと別に砂を下流にパスさせるシステムがあるかどうか
という事なので、出し平ダムや宇奈月ダムではないわけです。


会場に入ってすぐ受付。

するとっ…
こんな受付票が手渡されて吃驚しました。

申し込みが全部英語のサイトだったので
ちゃんとできたかも不安だったのですが
それより公式のネームプレートに
“Yosuzume” “Dam lover” って…。
よくこれが通ったなと…よくこれが許されたなと感動。


開会時間になりました。
慌てて着席。


開会のあいさつを下さるのは京都大学の角先生です。
同時通訳のスイッチ操作でいきなり躓いたりしましたが
途中から聞こえだしてほっとした。


堆砂を管理して川の健全な環境を守り
貯水池も健全な状態を維持して行くシステムが必要なんですね。


今回のワークショップは二年前の第一回のスイスに続いて二回目。
研究発表だけではなく現地見学のスタディツアーもあります。
これはあっという間に定員いっぱいになったようです。

日本でダム本体の排砂システムは黒部川ですが
バイパストンネルその他の堆砂対策は天竜川で見るのがベスト
という事で選ばれたんでしょうね。


角先生のご挨拶と色々な注意事項と説明の後
本日の基調講演、昨日、オロヴィルダムの講演をしてくださった
Annandale 博士のお話です。

世界各国で人口の増加に合わせてダムの数は増えてきたけれど
貯水池の堆砂が進むと数の割にためられる水の量は少なくなるので
人々の暮らしに影響が出るのは当然のことです。
ではもっと作ればいいのかというと
そんなにダム建設に適した土地がたくさんあるわけではないし
今あるダムがその力をきちんと発揮できるようにしていくことは
とても大切で、そのために排砂バイパストンネルってとても重要なんだなと
いう事をふんわり感じました。