令和6年 最上小国川流水型ダム 見学 その2


貯水池側は流水型ダムらしい風景です。
川底がこんな風に見えていて、底部の洪水吐水路は
流木等で詰まってしまわないように目の細かいスクリーンががっちりガード。
ここで補足した流木は水が引いてから撤去すればよいので。


貯水池内に続く作業路は洪水の後、スクリーンが補足した流木などを
撤去するための建機が入るために必要です。割と広め。
そしてその横に仮排水トンネルの痕跡が。


管理所は平時は無人でした。県ダムでありがち。


ダムカードを配布しているという情報がありましたので
この後もらいに行くことに。


最上小国川流水型ダムの下流側で建てられていた
注意喚起の説明板です。

「大雨が降り、最上小国川流水型ダムに、水が多くたまった場合、
県道262号(最上小野田線)は水没します。
水没する際には、下の図の区間を閉鎖します。」
とあります。

普段は水を貯めない流水型ダムらしい説明板です。


ダムからすぐ下流の赤倉温泉街でダムカードを配布場所にやってきました。

ダムカードをもらうときに7月の雨についてお話を伺ったところ

この地域では内水で少し浸かったところはあったが大きな被害はなかった
ずっと下流の瀬見温泉では土砂崩れもあり、大変な被害が出ている
(最上小国川流水型)ダムはよく頑張ってくれたと思います

というお言葉を頂き、嬉しくなりました。
地域の方にお仕事認めてもらえるのはほんとに嬉しい。


今回の出水について、東北地方整備局 河川部から発表された概要があります。
【詳細版】令和6年7月25日からの大雨による出水の概要


過去の最上川の出水との比較です。
これがとても分かりやすかった。

上の図の左側は令和2年に最上川中流域で大雨が降った時。

上の図の真ん中は令和4年の前線性降雨。
日本ダムアワード、洪水調節賞にノミネートした
白川ダムの特別防災操作が行われた時の雨です。
最上川上流域に塊のような雨が降った時の対応でした。

そして右側の真っ赤な面積がすごく広い図が今年の豪雨です。
最上川下流域で線状降水帯が発生してとんでもない雨を降らせていたのです。

しかし2年おきに豪雨…。


令和4年の豪雨でも線状降水帯が発生しましたし
隣の新潟県でも大変な被害が出ました。

そして今年の豪雨は最上川の下流を完全に覆う形で降り続いたのです。
山形県だけでなく秋田県南部にも塊のような雨が降り
子吉川では反乱が発生しました。


7月25日19:00 最上小国川流水型ダムのある最上小国川は真っ赤でした。


7月26日のNHKのニュース画像です。
大雨の特別警報が山形県北部、最上川下流域に出ていました。


統計開始以来最多の降雨量を観測した所もたくさんありました。
別の資料で確認したところ山側他県と秋田県の観測所10か所で
72時間雨量の記録を更新しています。

土砂崩れが発生した瀬見温泉街のある最上郡最上町の瀬見観測所では
時間雨量58.mm、72時間雨量400mmにも達しています。


子吉川は洪水調節を行えるダムがないのです。
現在建設中の鳥海ダムが完成していたら70cm以上水位を低下できた
という計算が出ているのでホントに早く竣工してほしいと思うばかりです。


最上小国川流水型ダムの直下の赤倉温泉街の基準点・赤倉の河川水位グラフになります。
25日の20:00頃からの急激な水位上昇で一時、氾濫危険水位を超過していますが
持ちこたえています。


今回の出水のハイドログラフになります。
突然物凄い雨がやってきて流入量の立ち上がりは凄まじいです。
しかし、ダムが一人で頑張ってくれる流水型ダム。
きっちりカットしてガンガン貯水して下流を守り切りました。


ねっすー様作「川防みるやつ」で確認。
最大流入量は118.27m3/sで26日01:00。
最高貯水位が03:00でEL300.07mでした。


堤体に水位標がついていますのでこれでどのあたりまで溜まったのかを確認します。


今回の降雨ではEL300.07mまで水位上昇。
丁度EL300mのプレートがあるのでわかりやすい。
頑張りました。


非常用洪水吐の越流高はEL309.0m。

設計洪水位がEl311.0mなので
クレストのゲートレス部の高さは2.0m位のようです。


地域の人にダムがあってよかったねと行ってもらえるダム。
地域の人に愛されるダム。
最上小国川流水型ダムはしっかりとお役目を果たしました。

名前が長すぎるのでなにか良い愛称がないかな~とだけ考えています。