令和4年春 天竜川 その1

2022/5/1 更新


桜があちこちでぼんぼん咲き始めた4月の初めに天竜川にやってきました。
天竜川ですから、まず最初は船明ダム。


桜とゲートピアがよいですねー。
船明ダム、とにかくでっかいローラーゲートなのでゲートピアも巨大。


ずらっと並ぶローラーゲートの扉体はこの通り、H20.0m×W15.3m
ものすごくでっかい。
扉体重量は206t。
IHI御謹製。


堤体のゲートピアをつなぐ形で橋が架けられています。
しかも二車線。


橋の端の桁に銘板発見。


船明橋 天竜川
仕様
橋長 242.5米 橋格 TL−20
スパン割 22.35+7@23.1+23.95+11.45+9.85米
巾員 車道 6.0米 歩道 0.75米
竣工 1976年
型式 (上)活荷重合成単純桁
    (下)コンクリート重力式
下部工寸法 巾4.5×長さ30.0×高さ23.0米


主要資材
セメント 129トン
鉄筋 SD-30 108トン
鋼材 SM53B 54トン SM50YB 21トン
SM50YA 52トンSM41A 20トン
SM41B 9トンSS41 78トン
塗装面積 3400平米
請負 (上) 石川島播磨重工KK
    (下) (株)熊谷組・西松建設(株)共同企業体


堤体の直下にきれいに敷き詰められた砂。
放流時に下流に供給できるように、ダム湖の堆砂を引き揚げて
積んであるものと思われます。

船明ダムはそのゲートの位置と堤体のデザインから
ゲートを開けるだけで掃流は可能で堆砂はほとんどないはずなので
これは秋葉ダムのものだったりするのだろうかと現場で考えましたが
不明です。


岸辺のテトラポッドが少しずつ深みに入って高さが異なるのを見ていると
わらわらやってきて温泉につかろうとしているテトラポッド
という妄想がとまらない。かわいい。


ゲート放流の回数が多い中央ではエプロンの表面がそれなりに傷んでいまして
そこにわずかにたまる水に水鳥が集まっていました。


右岸側の取水口の前の網場はふんわり弧を描いていました。
取水口にどんどん水が流れていきます。
頑張って発電中なので。


船明ダムには何度も来ていますが放流中はほとんど遭遇したことがなく
遭遇しても少ししか開いていない時なので船明ダムの巨大なローラーゲートは
もっぱら発電所の制水ゲートである右岸側の二門で体感しています。

制水ゲートはメインの洪水吐ゲートに比べると
H 12.3m ×W 8.5mになるので小さいということなんですが
それでも信じられない巨大さ。


扉体の真ん中のハンドルを回すとお水が出てきそうなこの部分が気になる。


振り返ると船明発電所です。


右岸には船明発電所だけではなく、静岡県企業局の天竜川下流用水の管理所もあります。
船明ダムが取水した水は水車を回した後、灌漑用水、上水道用水、工業用水で使われるので。


でんぱつ様の発電所で必ず探す物を見つけました。


この発電所名プレート。
またまたかっこいい字。


船明発電所建設時の両角総裁の書でした。


日が昇るにつれ、桜を見に来る人と車がどんどん増えてきました。
船明ダムから次の秋葉ダムに移動します。