御母衣ダムを愛でる会 その4


到着したのは底部放流管、ハウエルバンガーバルブ室です。
前回はここで撮った写真のほとんどがブレで
原型が撮れていないくらいだったので
今回はとにかくカメラの固定に注力しました。

でもやっぱり竪坑降りるしコンデジにしておこうと諦めたのが失敗だったなと。
単焦点でデジイチで撮るべきでした。


半分何かに乗っ取られた監査廊。
短い区間だけですが他が広すぎるので
普通サイズのここが極端に狭く感じるマジック。


お気に入り監査廊写真撮れました。
中央のコンクリートは竣工後に歩きやすいように
盛ったんじゃないのかなぁとか思って見てました。
お洒落監査廊。


そして次は地下発電所に移動です。
インクラインで移動させてもらえるんですが
前回来た時から設備も車体も更新されていて
ま新しいピッカピカのインクラインでした。


地下発電所までこんなに長い斜坑が続いています。
降りるのに2分以上かかるそうです。


みんな乗り込みました。
ベンチの向きが横なのでなんか変。
ベンチ、片方だけだし。
めっちゃ違和感のある乗り方。


到着しました発電所です。
この日は我々の見学の後、発電開始予定だったという事で
見学時間中は運転されていなくて静かでした。


壁のこの水系図、好きです。
庄川の支川にもたくさんダムがあります。
富山県様の利賀川ダム、境川ダム、関電様の千足ダム、利賀ダム
でんぱつ様の大白川ダム、白水ダム、大黒谷ダム。
水力発電のお水は水車を回すだけです。
消費されません。
何度も何度も水車を回して海に届くまでたくさんの電気を作ってくれるのです。


そし次に連れて行っていただいたのが

制御室…
なななな…こ、ここ、映画のセット??
佐久間や黒部の建設映画に出てくるような
半世紀前の操作卓がきちんとメンテされて現役稼働っ!!


うわーっ!うわーっ!
い、今の時代の子はきっとこのダイヤル式電話の掛け方知らないぞっ。
つーかこれ何の卓なの。
見たことなさすぎてわからないよーっ!


卓のメーカーはHitachi!
こ、このロゴ、ほんとに古い物でしか見たことないよ。
現役稼働の卓がそのまま登録有形文化財級。

タイムトラベル感半端ないです。
もし除却して最新型に設備更新されるときには
ぜひ、貴重な資料として保存してほしいです。
凄いっすごいっすごすぎるっ。


大興奮しましたが時間は容赦なく過ぎます。
インクラインで地上に戻ります。
ああ、貴重な見学をさせていただいた。
感謝感謝。


地上に戻ってから電力所の方にお願いして
洪水吐と堤体の撮影時間を頂きました。


いつ見てもかっこいいです。
大きさといい、他のダムでは見られないこの風景。


お陽様の傾きが早いので急いで堤体に移動しました。
前回はこの左岸の下、フェンスの横から撮影させていただいたのですが・・・


フェンスの中に入れて頂けたのです!!
愛好家全員、夢中で散らばる。
移動していいのはフェンスから数mだけ。
鉄塔には近づいてはなりません。


全員、会話がなくなりました。

目の前にあるのはこの巨石

成形リップラップが今の主流になっているロックフィルダムから考えられないこの巨石


ただ、ただ、この迫力の前に圧倒されるのです。

天端がとても遠いです。

これが御母衣のフルパワーなのか…
いやいやこんなものではないはず
今日見られたのは魅力の片鱗
それでも圧倒されて言葉が出なくなる
これが日本のロックフィルダムの始祖
king of Rockfill Dam in Japan


この場所に立って半世紀以上経ちました。

堅牢で重厚なその姿に
あまりロックフィルダムに魅力を感じないという人でも
御母衣の堤体とスキージャンプ洪水吐は好きだという声をいくつも耳にしました。

厳冬期にはなかなか近づくこともできないかもしれないですが
早春から晩秋にかけて愛でることができる御母衣ダムです。

今回、お世話になった電源開発御母衣電力所の皆様
愛好家に席をご用意くださった電源開発OBのF様
そして駆けつけて全力で御母衣ダムを愛でまくってくれたダム仲間に
お礼を申し上げたいと思います。

ありがとうございました。