日本ダムアワード2015 洪水調節賞 受賞記念

七川ダム トロフィーお届け式 その2


トロフィーをお渡しした後は休憩をはさんでいよいよダム見学です。
言われなくてもヘルメット装着する人多数。
これが慣れというものか。


天端から一番古い管理事務所経由で下流側に降りていきます。


左岸のコンジットゲート室につながる監査廊入り口から見学。


入ってすぐのところのカーブにまずみんな萌えた。
型枠の跡がすごく細かくてきれいな仕事されているなと感動。


しかし入ったメンバーがほぼ全員、口にした違和感。

「なんでこのダムの監査廊はこんなに天井が高いんですか」
「こんなにヘッドクリアランスのいい監査廊、古いダムでもあまり見たことないのに」

という監査廊の天井の高さに対する疑問がボンボン飛び出す。

なんででしょうねぇ。

そして今年で60歳、還暦を迎えているダムにしては
凄くコンクリートの品質がよいのかエフロレッセンスも少ない。

管理事務所の方に聞いたところ
いわゆる、あまり品質の良くない骨材が出回ったころに
和歌山県は丁度、一基もダム建設をしなかったので
高品質のコンクリートのダムを確保できたのだということで
こういうのって狙ってできることではないので凄いなぁと思ったり。


ほんとに天井が高い監査廊です。
ドライだし。


コンジットゲート室に到着しました。

昭和31年竣工の七川ダム。
鬼怒川の五十里ダムと同じく、国内でも最古級のコンジットゲートです。
全閉か全開の二段階しかできないこのタイプ。
ゲート界の重要文化財と言ってもおかしくない。
しかも現役。


シリンダー部分にばっちり東京 田原製作所の文字があってみんな大喜び。


お約束の巨大工具ですが
カスタムされて使いやすく加工されているところに
多くの参加者が萌える。
マニア目線ってこういうところに顕著に現れる。


もう一段下に降りさせていただきます。
きゃーきゃーという声が届くので下には衝撃的な何かがあるのであろうと予測。
でも落っこちないように慎重に段を降りる。


定礎石発見。

む・・なんで中央でなく右に文字が偏っているのだと思って顔を近づけたら
墨入れしていないけど左にも文字が彫ってあった。


すかさず取り出したライトで陰影をつけて文字を読む。
 昭和二十九年五月二十二日
   和歌山知事 小野真次 
と刻まれていました。
起工当時の県知事のお名前でした。