2014須川ダム 見学 その2

堤体に早くお近づきになりたいという気持ちを抑えて
まずは須川貯水池の基礎知識を水道局の方からご講義いただきます。


奈良市水道局の配水エリアと取水先がイラストで描かれた地図です。
比奈知ダムと布目ダムと須川ダムが描かれています。
なぜ高山ダムはないんだろうかとダム愛好家は疑問に思うと思います。

奈良市が水道水源としてお世話になっているのは
比奈知ダムと布目ダムの二つだからなんです。
布目ダムができたから奈良市は急激に住宅開発も進み発展しました。

昔から奈良市はお水に乏しい盆地でした。
平城京が平安京に遷都されたのも大都市になるには
水事情が悪すぎるという用件が関わっていたとされています。

奈良市は最初に木津川から水を貰うという事で昭和32年に木津浄水場を建設しました。
しかし、木津川は奈良市のすぐ隣とはいえ、京都府を流れている川です。
すでに大阪市をはじめあちこちの自治体が木津川の水には権利を有していました。

人口が増えるとお水は足りなくなってきます。

そこで奈良市は独自に水道水源としてダム建設を進める事にしました。
それが須川ダムです。


そして須川ダムのとても変った特徴。

奈良市が水利権を有しているのは
布目ダムのある布目川とその隣の白砂川です。

須川ダムが建設されている川は前川といいます。
なんとこの前川の水利権を奈良市は持っていません。

そのため前川に流れる分の水はきちんと下流にパスさせます。
ダム湖には布目川の取水場と白砂川の取水場から送られてくる水がためられているんです。

なんだかとっても不思議。
水利権ってややこしいです。


こちらが説明板。
貯水池の取水先は白砂・布目川ときちんと書かれています。

31.5mのコンパクトなドームアーチです。
取水塔とローラーゲート4門を装備しています。


一通り説明を受けた後、みんなでわくわく堤体にお近づきに♪
お天気良くなってきて季節外れのポカポカ陽気になってきました。


須川ダム下流面♪

天端の一番端っこから一生懸命撮りました。
ホントにタイトな立地なので全体を見るのは至難の業です。