岸和田水門 見学 その1

2022/7/21 更新


南海本線の岸和田駅にやってきました。

本日のお目当てはここから徒歩15分くらいの岸和田港です。


商店街をてくてくまっすぐ歩いて岸和田港交差点に到着。


岸和田港の横にベイサイドモールとして造られた岸和田カンカンの敷地を
海に向かって突っ切っていきます。


まず目に入ったのがこの岸和田市の設置したハザードマップ。
かなり詳細なデータぎゅうぎゅう。


このハザードマップは平成25年8月に大阪府が公表した
津波浸水予測結果をもとに作られているものだそうです。

最大クラスの津波は想定以上に大きなものになる可能性もあることが書かれています。
が、自分が気になったのは、あの関空一期島浸水の高潮被害を出した
T1821(平成30年台風21号)災でのこの地点の潮位の方でした。

高潮は時に津波に匹敵する大被害をもたらすのです。

大阪府港湾局が発表している「平成30年台風21号被害状況」では
T1821での最高潮位はOP+3.25mだったという記載があります。
既往最大はOP+4.00mなので既往最大にはならなかったようです。
高潮はホントに台風の中心が少しずれるだけで大きく潮位が変化します。


南海トラフ地震の最短津波到達時間は93分。
高さは4m超です。


南海トラフ地震だけでなくそれに匹敵する地震が来たらとにかく山のほうへ逃げること。
南海本線を超えて高い所へ逃げること。


避難ルートが明示されています。
とりあえず南海本線を目指せ状態。


と、ハザードマップを確認している現在地がここです。
マップには「岸和田水門」の文字がありました。


珍しい防潮水門である岸和田水門の月に一回の試験運転の日という事で
いそいそ、ワクワクやってきたのです。
木々の合間からちらりと真っ赤なゲートが見えました。


やった!
間に合った!
ゲート閉まってる♪

と、大喜びで足元をよく見ないで階段を下りて駐車場内を移動していた時

転びました。

足元にケーブルがあったんですがよりによって周辺のアスファルトと
同じ材で被覆されていてよく見えていなかったのです。

そしてそこが地下駐車場からの出口。

轢かれる…。
でも立てない。
かなり強く打撲してる…。

と、転んだままになっていたところへ
両手に荷物をいっぱいに抱えた小柄なおばさまが
 「大丈夫ですか」
 「ここ、駐車場の出口だから」
 「立てますか」

と、心配そうに声をかけてくださり
すっ、と地下駐車場の出口に立ってくださったのです。

地下駐車場から上がってくる車には私が地面に転んでいるのは見えないはずなので
車から見えるように立ってくださったのです。

打撲の痛みがすごかったのですが何とか立ち上がり、横に移動しました。
すると地下駐車場から出てこようとしていた車が次々と。

ありがとうございますと改めて頭を下げて
打撲部と擦過傷を確認。
肘からの流血がなかなかのものだったので治療が必要。

しかし
両手にいっぱいの荷物を抱えながら
迅速、最適な対応をしてくださった岸和田のおばさま。

地蔵菩薩だったのではないかと思い返したりしていました。
両手荷物のシルエットが、もろに地蔵菩薩だったし…。


という事で現場到着とともに負傷したのですが
ターゲットの写真は撮らねば。
と、美しく整備されている岸和田カンカンのベイサイドデッキに移動。


とりあえず真正面が見えるところに座りました。
打撲がひどくて長玉のデジイチを持つのが難しい。
コンデジそにこがんばれ。


岸和田水門。
形式はトラベリングローラーゲートです。

あまり採用されていな型式です。
岸和田水門の他には大阪の岬町の谷川水門があることまではわかりましたが
帝都にあるという噂も。
しかし調べきれませんでした。

水門を構成しているのが
走行桁と扉体と走行台車と各巻揚げ機です。

水門閉鎖開始>>走行桁倒伏>>走行台車による扉体運搬>>扉体降下>>閉鎖

という流れになります。
開けるときはこの逆。

とりあえず擦過傷からの流血がひどいので
岸和田カンカンの中にある薬局に傷パワーパッドを買いに行くことにしました。
トイレの洗面台で綺麗に傷を洗って水分を取って貼付ぺったん!治療完了!


水門が開くまでは少し時間がありそうだったのでお昼ごはん。
おうどん食べて転んだダメージ回復させよう作戦。