どぼくカフェ + HANDS+EYES  大阪 その3

セメントジュースでランチを済ませた後、戻ってきました時空の広場。


どぼくカフェ、始まりました。
初めてどぼくカフェにお越しになる方も多いと思われますので
まずは京都大学の高橋先生からどぼくカフェとは?という説明。
これが面白いので初めての方もハマるのかなと思います。


今回のどぼくカフェは余部鉄橋についてのお話です。

講師の先生は
JR西日本 常務技術理事の松田様
香美町 観光商工課の藤原様
のお二人です。

お話聞いてて
あっという間にのめり込んだ。

とにかく面白い!!

日本の鉄道の歴史から
なぜあのルートが選ばれたのか
何故トレッスル橋が選ばれたのか

技術者が海外視察したであろう実例も挙げられていて
何故、余部鉄橋はあの型式であの場所に作られることになったのか
全ての疑問にぴしぴし答のピースがはまっていく爽快感。

橋にははまっちゃいかんというのにー
こんなにすごいお話聞いたら勉強したくなっちゃうじゃないかー


国内最古のトレッスル橋が割と近くにあるという事が判明して
今度見に行こうと思ってしまった。

JR西日本の松田様のお話がとにかく土木に興味がある人には
面白くてたまらない♪


そして香美町の藤原様は余部鉄橋架け替え計画でとても苦労された方で
そのお話はうんうんとひたすら首を縦に振りたくなるものでした。

鉄橋が架け替えられるという話がニュースになった時に
全国から“架け替えなんてやめてくれ”という声が殺到したこと
工事の前には葬式鉄が大挙して訪れ大変だったこと
そして新橋梁のデザインについて町のおえらいさんが
橋脚にカニの絵をかけとか注文付けてきたりしたこと(!)


でもそんな周囲の声と戦い
土木構造物たるもの
役割が完璧に遂行できるデザインであることが美しい
という信念で一切の装飾は不要とし
旧橋が抱えていた問題点が解決されるように頑張ってくださったのです。

最新技術で工期を可能な限り短く
強風で運休する回数を減らして鉄道の仕事をしっかりできるように
そして地元の宝物でもある旧橋梁を有効な観光資源として残すこと


コンクリート橋になって趣がなくなったと嘆く人はいます。

余部鉄橋はあの姿がほんとに綺麗だった
視界に入るのが味もそっけもないコンクリート橋になったら
魅力は全然ない

煙突だってレンガ造りの煙突には味があるけど
コンクリートの何の変哲もないのに味を感じないのと一緒

そんな声を聞きました。

それはダムでも同じでした。

今までゲートがあったダムが古くなって補修が必要になり
改修されてゲートレス化された時に“ゲートレスで魅力がなくなった”
という声と同じでした。

構造物を愛でる感覚としてはごく普通だと思います。
もうあの風格のある姿を見られなくるという悲しさもあります。

でも仕事を続ける為に必要ならば改修工事をしなくてはなりません

それが土木構造物。

安全に役目を果たし仕事を続けることこそが最重要課題。


トレッスル橋をモニュメントとして残した「空の駅」も完成しました。
以前行った時はまだ整備工事の途中だったしまた行かねば♪


ということで余部鉄橋の魅力にハマった
どぼくカフェ in 大阪ステーションシティ
あっという間の2時間でした。

11月いっぱいはハンズカフェでこの“172プレート”やセメントジュースも販売されています。

土木に興味のある方はぜひ行ってほしいどぼく+ハンズ企画でした。