多田鉱山見学 その1

兵庫県川辺郡猪名川町にある多田鉱山は歴史の古い鉱山です。
「佐渡金山」と同じくここも「多田銀山」と一般的に呼ばれます。
この一帯の岩盤には日本屈指の銀・銅の大鉱床が横たわっています。

なんでも銀鉱石は1tあたり200gの銀の含有が標準なのに
多田の地で産出される銀鉱石は1tあたり6000gの含有だとか。
飛び切りの良鉱石を産する鉱山だったのです。


阪神高速16号池田線を端まで進んで猪名川町に到着。
多田銀山は新興住宅地の奥の山の中にあります。


銀山ゆかりの文化財の前を過ぎて駐車場に着きました。
平日であるせいかまったく人の姿が見えません。
新しくかけられた橋は江戸時台風の意匠です。


看板に「明治の精錬所跡」の写真があります。
これを目当てにやってきました。


豊臣秀吉の財力の背景にあったとされる多田銀山。
代官所が設けられていた為に多田銀山は安土桃山から江戸時代
にかけて隆盛を極めた印象がありますが、資料では源満仲が多田の
地を治めていた時代から産銀の歴史が確認されている古い鉱山です。
もっと古く、東大寺の大仏づくりにも関わっていたともされています。


代官所の跡からこの一帯は公園整備が進められています。
とても親切に公衆便所から歴史から文化財の所在までを
示す道標が立てられていました。