大仁金山 見学 その5

シックナーの外壁の鉄板。
石攻撃にもびくともしないつくりでした。
台風とか大雨とか倒木とか
今までずっと耐えてきたことから考えたら屁でもなかったのかもしれませんが
産業遺構に少しでも長く形をとどめてほしいという気持ちを持っている人間にとっては
とんでもない事をしてしまったという反省の念がこみ上げてきます。
ごめんなさい。

山に走る鉄パイプの痕跡とコンクリートの土台の痕跡を頼りに
真横に移動してなんとか脱出しました。
生きて帰れてよかったなと思いつつ泥んこで下界に下ります。

これは現在の温泉施設の玄関横にあった説明書きです。
選鉱場の前の工事現場で山から出てくる湧き水を
ばしゃばしゃ流しているパイプを見つけたので
とりあえず車に乗れるくらいに衣服と靴についた泥を洗います。

泥を洗いながら選鉱場を見上げました。
撤去された木造部分
ガラスが素晴らしく綺麗だったという選鉱場
その面影はもうありません。
でもまだ形が良く残されている方だと思いました。
土倉鉱山や紀州鉱山の選鉱場と同じくここもこのまま草生して
美しい遺跡のような廃墟になっていくのだと思います。
それを考えると殊更に神子畑選鉱場の
あのあまりにも平坦になってしまった跡地が悲しいです。
自然に変えることも拒否するがごとく固められた遺構が悲しいです。
いつか神子畑にもこんな自然に帰る美しさが来る事を願って
私は大仁金山を後にしました。