直島見学 その1

瀬戸内海の直島。
「ここはGNP日本一の島だ」と、島の人が言いました。
その理由はこの島にある三菱マテリアルです。
日本の金の60%を精錬で生み出している島なのです。

現役稼動の三菱の直島精錬所は近代鉱山史に繰り返し登場する
由緒ある精錬の聖域でした。

その敷地内に今度建設される事になったのが産廃処理施設でした。
隣の豊島の産廃を処理する為に三菱が自社の土地を提供したというのです。

その場所には旧施設があったらしいのですが処理場は急ピッチで建設を
進めていて、来春には稼動という事でした。

捨てられた遺構が朽ちていくのとは訳が違います。
もしかしたらもう遅いかもしれないけど....
それでも、もしかしたら、今行かなくちゃ見られないものがあるかもしれない!
一回で調べきれなかったら何回でも行ったらいいんだっ!

資料をたくさん集めてからじっくり進めようと思っていた「雀の直島見学」は
突如急発進する事になりました。

雨が降るという天気予報を晴れ晴れパワーで吹き飛ばし真夜中に奈良を出て
日が昇る前に岡山県は玉野市宇野港につきました。


宇野港にはフェリーの乗り場に煌々と照明看板が。
直島行きの乗り場には始発の二時間以上前だというのにトラックが一杯です。
その列にこそっと紛れ込んで車を停めましたが乗用車は殆ど姿がありません。

そして隣は豊島と小豆島行きのフェリー乗り場でした。
(今度豊島に渡る時は隣の列に並ばなくちゃなぁ..)

豊島の産廃は見学予約を取らないと行けません。
豊島の人と直島の人と産廃については受け止め方が色々違うかと思います。
そういう事もいずれ耳にする事が出来たらと思います。


後少しでこのフェリーに乗船です。
フェリーに車を入れるのは初体験。
少し緊張します。


出港時間15分前に次々と車が乗り込みはじめました。
そんなにたくさん乗って沈まないんですかっ?と、心配になるほど
大型車両が次々と入っていきます。中には巨大な機械の部品や
何に使うのか想像できないような鉄板が積荷にありました。

みんなきっと精錬所の敷地に作られている産廃処理施設建設に関わる
資材なのだろうと思います。


どきどきしながら車を停めて、すぐ展望デッキに行きます。
一段上がって二等席を覗くと......。

これって片道20分の航路の為に用意されたフェリーなのかっ!?

と仰天するほど豪華なフロアがあったのです。
三菱マテリアル..おそるべし..。


一番上に上がって正面の操舵室に張り付いてニタニタしながら前方を
見ていましたら入りますか?と乗務員の方が中に入れてくれました♪