珍踏切

2020/6/1 更新

2020年春、COVID-19による外出自粛の要請で
行きたい所に行くのも自粛しなくてはならず
外出も気を使う異様な空気が漂っていましたが
そもそも人がそんなに多くない地方都市では
早朝、ひとりで無言でマスクでウォーキングするくらいは
密にならないので問題なく実施できていました。


でも家から出て春の海にもちょっと行きたいし


春の山にはもっともっと行きたいのです。
ああ、早く収まってほしいなCOVID-19。


人のいない朝にお散歩でやってきましたのは奈良市のお隣の生駒市です。
近鉄奈良線の生駒駅と繋がっている鳥居前駅。


ここは生駒山上に繋がるケーブルカーの駅です。
普段ならゴールデンウィークともなれば
たくさんの人で賑わう駅なのです。

早朝なので人がいないのですが
遊園地だけではなく途中には宝山寺という名刹もあり
いくつかの駅がある生駒ケーブルです。


見に行きたいなと思ったのは駅ではなく
駅から少し離れたところにある踏切です。
地図で丸印のついているあたりです。


ちょこちょこと歩いてすぐ到着。
ここが目的の踏切です。


なんでも大変珍しい踏み切りなのだそうです。
パッと見ただけではそれと分かりませんが。


足元を見ると『うごくロープにちゅうい!!』とあります。


注意書きにも『ロープに注意してお渡りください』とあります。

ここは国内でも珍しいケーブルカーの踏切なのです。
少し標高の高い所にもう一か所あります。


生駒ケーブルは日本でいちばん古いケーブルカーなんだとか。
ケーブルカーが通る前からこの生駒山の山腹には
お寺もあるし門前町はあるし町が生まれていたので
必然的に踏み切りも必要になったのだと思います。


あ、ホームにミケ号がいる。


そしてケーブルカーというと
線路は真ん中あたりで複線になっているけど上と下では線路は一本で
真ん中の複線になっているところで二台の車両が並んだあと
それぞれが進行方向に進むものしか見たことがありませんので
不思議な感じを受けました。

こんな風にそもそもが複線のケーブルカーを見た事がないからです。
リッチだなぁ。


写真を撮っていると駅の方から発車のベルが鳴り
遮断機が降りました。


上ってきたのはミケ号です。
もう一台はブル号で猫と犬になっています。


ミケ号が昇って行ったという事はブル号が下りてくるんですね。


二台が中間の入れ替えポイントに近づいている間は
線路の間からロープが消えると。
なるほど。分かりやすい。


この珍しい踏み切りの名前は
鳥居前第1号踏切です。

今度はもう一つの方も見に行こう。


COVID-19が収束してきたら乗車してみようと思います。
地元でも見に行った事のない面白い場所は探せばあると思うので
県境をまたがないで楽しいことを密にならないように探したいです。