滝畑ダムと日本酒 その1

2017/1/11 更新

2016年の年末に、大阪に用事を片づけに出かけた帰り
ふらっと阪急古書街に立ち寄りました。

特にこれといって探す物があったわけではなかったのですが
一軒の書店の前で古い絵葉書を目にして
ダムの絵葉書とかあるかなーとふらふら店内に入って
莫大な古絵葉書の山を見ていたところ…


うっわーっ!!
み、美歎水源地やっ!!
佐野藤次郎技師の作品やっ。
竣工した後に現役で越流している写真やんかー。
今は砂防堰堤に改修されたけど。

と、一つ見つけたので気をよくしてさらにごそごそ探していたところ


これは…
大同ダムって書いてあるけど?
半川締切工法で造ってるこんなダムって…?

更に数枚見ていくと同じダムの完成形の葉書が!!


大井ダムやーっ!!
そうか、竣工時は大同ダムって名前やったんか。
つーか大同電力の作ったダムってことか。

凄く貴重なものというわけではなく枚数はそれなりに出回っているもののようで
この3枚を購入したら200円2枚と100円1枚で500円。
でも個人的にはすごく良い買い物した満足感でホクホクになる。

◆ ◆

などと小さい幸せで年末を過ごしている時に
webニュースで ↓ のようなタイトルが。

・・・。
ダム湖…って

リムグラウトトンネルじゃなくて
監査廊でもなくて
…ダム湖?

確かにダム湖で日本酒の熟成って聞いたことない。

いや、各地のダムで実施されているのって
リムグラウトトンネルでワインとか日本酒とか
監査廊の例もあったと思うけど

ダム湖って本気か?


と、気になったのでニュースを検索するとオンエアされた時の動画をみる事ができました。
関西テレビさんのサイトです。


うわっ
うわわわっ
ホントに沈めてるよっ。
これ
常用洪水吐のシュートの横じゃん。


滝畑ダムの上流面というのはなかなか見られないので
工事記録の写真で紹介。
これは試験湛水開始直後の様子。
上流面はこんな風になっています。


常用洪水吐当たりの断面図です。
○で囲ったあたりにコンクリートの段があります。


平面図で見るとこの辺り。
河床の一番深いところの上くらいですね。

どうやらこの段に日本酒を沈めて鎮座させたようです。
熟成って…
ダム湖で出来るものなのかなぁ。

確かにいつもお水満々だったら水温も変化が少なくて
熟成に適しているとか言われても分かるような気がしなくもないけど
でも滝畑ダムでしょ…
凄く水の減りが早いような
貯めても貯めてもすぐ渇水になっちゃうイメージが…
旨く熟成されたらいいけど…

と、リムグラウトトンネルならともかく湖底の日本酒が
無事に引き上げられるかとても心配になってしまいました。