佐世保うろうろ2020
2021/4/1 更新
佐世保市の水道施設見学の最後に連れてきていただいたのは
佐世保市役所のすぐ近くの墓所です。
手元の地図で確認するとこの辺り。
足元注意で墓所の高いところへえっちらおっちら上っていくと
丸屋根の石塔のようなシルエットが現われました。
吉村長策技師が埋葬されている御墓です。
全国の水道施設の建設にかかわられた吉村技師ですが
佐世保をとても愛しておられ、御墓は佐世保市街を見渡せるところにと
希望され、この地に墓所を、と選ばれたのだとか。
大きな石塔の土台には切石。
花立も洋風の意匠です。
本体はコンクリートでした。
混凝土というべきかも。
花崗岩あるあるで文字がはっきり読み取れなかったのですが
“工學博士吉村長策”の文字は読めました。
御案内くださった川崎先生から、何を模していると思いますか?
と、質問され、何かなぁ…と考えていたらヒントが多摩湖。
なるほど。
取水塔ですか。
村山下ダムの美しい取水塔。
なるほど。
納得です。
流石、日本の水道の父と称されるエンジニア。
最後にしっかり手を合わせて感謝。
COVID-19が世界各国で猛威をふるう中
罹患者も死亡者も桁違いに低い日本
CTスキャンの実装率世界一の廉価な高度医療のたまものではありますが
なにより手洗いうがいマスク、靴を脱ぐ習慣が身についていることもあり
清浄な水がこんなに豊富にいきわたっている水道整備があるからこそです。
近代水道の技術を日本に伝えた欧州の方が被害甚大なのは
水道だけが理由ではないことを語っていますが。
やっぱり生活習慣が大きいのかと思いますが。
感染症対策として始まった近代水道敷設のスピリットが一世紀以上経過して
今もこんなにも有効に働いているのはとても嬉しい。
吉村技師のお墓にお参りした後に移動してきたのは佐世保港を見下ろせる高台です。
イージス艦と空母が入港していました。
夕食の後、夜景を見にもう一度展望所へ。
でました日本遺産説明板。
見下ろす先にあるのが
旧佐世保海軍工廠修理船舶繋留場(立神係船池)
つまりドック。
佐世保でこんなに鎮守府盛り上げを見たら
舞鶴に行きたくなります。
◆
という事で超特急で佐世保の水道施設見学ののち、一泊して翌朝。
大急ぎで鹿の国に向けて帰還です。
日本最西端の佐世保駅に入ります。
行きは飛行機でしたが帰りは特急と新幹線。
とりあえず博多を目指します。
ホームに上がったら異様にかっこいい車両が停車していました。
何このカッコいい子。
乗るのはこちら。目が覚めるようなオレンジ色の車両でした。
動き出してすぐ、後ろに進みだしたので
座席反対やーっ…と思ったのですが
なんとこれがデフォルトで、途中でスイッチバックして
向きを変えるのだということでアナウンスも流れて吃驚していました。
という事で帰りの車両でのんびりPC開いて
撮った写真の整理などをしていて佐世保駅で撮ったこのポスターを
まじまじと読んだりしていました。
米軍基地と仲良く暮らしている町らしい素敵なポスターだなと思ったので。
そして相当ダムの慰霊碑の事を思い出して日米の友好関係が
長く続いてくれますようにとも思った令和2年末の佐世保訪問でした。