新成羽川ダム 見学 その4


発電ダムですからお水は多い目です。
でも新成羽川ダムは昔、非常用洪水吐きを稼動したときに
下流の河川改修が十分でなかった為に洪水被害があったと
裁判を起こされたことがあるそうです。

『但し書き水位操作』で非常用洪水吐きを動かした事で
ダムが攻められるというのはすんなり納得出来ることではありません。
発電ダムと灌漑専用ダムは洪水調節目的のダムじゃないのですから
入った分はスルーさせるのが運転上必要になってきます。

長期停滞前線や雨台風で生じる洪水被害。
ダムが洪水を防いでもそれは当たり前といわれ
スルーさせたらおかしいといわれる事。

ダムがあるのだったらそれら全てに洪水調節機能を持たせるという発想になり
多目的ダムが増え、堤体の高さは増し、本来欲しい役割以外の物が求められるように
なってきたのだとしたら発電ダムには負担が増す一方です。
洪水被害を防ぐ為の戦いはダムだけで担うものではないのに
ダムの洪水調節効果が高いためについどんなダムにでもそれを期待すると
専門外の仕事を押し付けられて困ってしまうことでしょう。


天端をとことこ歩くと妙なものが目に入りました。

『こ、これはっ! キャタピラゲートやっ!』


本物見るのは初めてです。
扉体の横にキャタピラがついています。


とにかくフェンスが邪魔なのです。
いや、安全対策上必要だということはわかっています。
でも天端中央から見下ろせないのは悲しいです。


天端を渡りきって堤体左岸から♪
全体を朝日が照らしていて綺麗ですね。
導流壁もいいシルエットです。