下筌ダム 見学 その2


上流の公園からみえていた取水口です。
でっかーい!!


横にはこんな大きな横坑が。
厳重に閉め切られています。


手すりに掲げられた文字を見るとこれは九州電力・下筌発電所の取水口であることが分かりました。
下筌発電所は下筌ダムの次にある松原ダムのダム湖上流
つまり早い話が下筌ダムのすぐ下流にある発電所です。

下筌ダムと松原ダムはシリーズダムという呼び方をされます。
坂本ダムと池原ダムとか
奈川渡・水殿・稲核の梓川三姉妹(三兄弟説も多し)とか
ダムが連続して下のダムのダム湖上流端が次のダムの堤体まで来ていて
同じ事業者が二つ(以上)を建設しているときに使われる呼び方なのかと思います。
なので梵字川ダムと月山ダムではシリーズダムという呼び方はされません。
歴史も仕事も事業者も違うから。


取水口付近から堤体を眺めるとゲートの高さ分だけすっくと立った襟が凛々しい。
天端までぐーっとグラマラスにドームっぷりがアピールされている
非越流のドームアーチの奈川渡などとはまったく違う顔になる。

堤体中央にクレストゲートを抱えるとどうしてもこんな風に襟が立ちます。
真名川も天ケ瀬ダムも襟がはっきりしています。


昭和四十四年八月の文字がありました。
昭和44年といえば1969年です。
下筌ダムの竣工は1972年です。
なので堤体完成の時のものではないかと思います。


うきうきわくわく堤体下流面を見られる展望ポイントに移動しようとして
振り返り、全体を見た瞬間
目がまん丸になりました。

ななななな
花の72年組とは思えないなんという個性的な堤体!!

ドームアーチではありません。
ほとんどオーバーハングのないこのアーチは放物線アーチだと思うんですが・・・
同じ時期に竣工したアーチダムはみんな放物線アーチだし・・・
しかし同じ放物線アーチの真名川でも少しはオーバーハングしているのに
ほとんど垂直かというくらい堤体が立っている下筌ダム!!

なんでなんでなんで
1972年にシリンダーアーチかというくらい立っている堤体があるんだっ
うわーっ
悔しい
花の72年組の新豊根と豊平峡を見ていないことがこんなに悔しいなんて
これは何としても見比べなくては
とりあえず豊平峡は遠すぎるから新豊根見に行かなくては

現場でいきなり悔しさ満開になる。