笹生川ダム見学 その1
2005/1/5 更新
福井県のダム巡りで圧倒的な迫力を持っていた九頭竜ダムと真名川ダム。
真名川ダムを
更に上流に進むと笹生川ダムに到着します。
その道をさらに進んで峠を越えると九頭竜ダムに戻るのですが
いかんせん道が悪過ぎで通行止めが頻発しているエリアでもあります。
三種類のダムを見学できるこのエリア。
群馬のダム聖地、藤原・奈良俣・矢木沢に匹敵するかも。
あ、道中、少し寄り道すれば最高に可愛らしい石徹白ダムもありますよ。
九頭竜ダム(ロックフィル)
総貯水容量/ 353,000,000m3
有効貯水容量/223,000,000m3
真名川ダム(アーチ式)
総貯水容量/115,000,000m3
有効貯水容量/95,000,000m3
笹生川ダム(重力式)
総貯水容量/58,806,000m3
有効貯水容量/52,244,000m3
こうして比べると改めて九頭竜ダムの巨大さが実感できますね。
真名川ダム管理所でお聞きしたところ
九頭竜ダムは堤高、堤頂長、堤体積、貯水量、すべてで福井県のダムのNo.1だそうです。
高さなら真名川ダムのほうが高いのじゃないかと思ったのですが
50cmの差で九頭竜ダムのほうが高いらしいです(笑)
素晴しいダム湖を有する九頭竜ダム。
しかし、このダムが電源開発と国土交通省によって造られた直後
この地を襲った未曾有の豪雨災害がありました。
昭和40年、奥越豪雨です。
奥越豪雨については
国土交通省 近畿地方整備局 九頭竜川ダム統合管理事務所
国土交通省 近畿地方整備局 福井河川国道事務所 の九頭竜川流域史
が詳細なデータを公開しているので御覧ください。
真名川ダムはこのエリアのダムでは一番新しいダムです。
奥越豪雨を機に建設が進んだダムでもあります。
九頭竜ダムより前に造られていたのは今回レポートする笹生川ダムだけでした。
笹生川ダムは福井県が造った灌漑・発電用のダムです。
『水力ドットコム』の管理人Hisa様と福井県ダムめぐりをした時に
真名川ダムの後、向かったのが笹生川ダムでした。
笹生川ダムへの道行きで発電所がありました。
福井県初の県営発電所として造られた中島発電所です。
昭和32年2月に運転を開始しました。
この上流にある笹生川ダムと雲川ダムからのお水を使って発電しています。
笹生川ダムは福井県土木部のダムで雲川ダムは福井県企業部のダムです。
おぉ。立派な発電所やのぅ
Hisa様の好きそうな物件や
と思っていたらやはり先行していたHisa様の車がハザードランプを点灯(笑)
「ちょっとすいません。これ撮らせてください♪」
「どぞどぞ♪」
「(水圧鉄管)いいですね〜。」
「はい。あの下のコンクリートが特に」 ←見るところが違ったらしい
とっても楽しそうなHisa様。
コンクリートフェチの夜雀。
中島発電所前を通る道路で見つけたこの無残な看板。
ダム放流時のサイレンについてのお知らせなんですが。
ここまで削られちゃまったく読めません。
「これって...」
「出水で削られた跡ですかね?」
横に掻きとられた様なペンキのはげ方は異様でした。
ダムへの道は冬季通行止めになるといいますが雪で
こうなった様には見えません。
とにかく早いHisa様の車のお尻にくっついて峠道をのぼります。
そしてたどり着きました笹生川ダム。
男前やろ と自慢されたら はい男前です と返事してしまいそうな
右岸からの笹生川ダムです。
アングルが限られてしまう渓谷の堤体。
めちゃくちゃ急勾配。
堤高 76m
堤頂長 215m
シャープですっきりした重力式。好みのタイプ♪
かすかに見えるデフレクター。
こっそり放流中。