笹流ダム 見学 その1

2007/10/31 更新

国内で最初に造られたバットレスダム。

それが北海道にある笹流ダムです。

改修がなされ、原型は殆どとどめていないという事ですが
何といってもダム史に残るダムであることは間違いありません。

ずっと見たいと思っていましたが
何といっても北海道。
行きたいからとすぐ行ける距離ではありません。

実家に帰って鍋をつつきながら家族にぼやいていました。

「笹流れたいねん」
「笹流れるの?」
「お休み、そんなにたくさん貰われへんし飛行機使わんと行かれへんねん」
「飛行機で行ったらええやん」
「飛行機乗るの難しいねん」
「難しないて・・いつも金属物、身体につけすぎやからそれだけ気ぃつけたらいけるやん」
「空港からレンタサイクルないやろか」
「レンタカー借りたらええやん」
「レンタカーってオートマチックばっかりやろ。ミッションやんと運転出来へん」
「オートマでも運転したことあるやろ」
「左足が暇で暇で・・ブレーキの度に全身の血の気が引いて行くんやで」
「いけるって」
「あかんような気がする・・誰かドライバーしてくれへんかなぁ」
「(もぐもぐ)」
「誰かドライバーしてくれへんかなぁぁぁぁ」

「解ったよぅ。一緒に行ったるよ」
「♪」

という事で兄弟をドライバーとして確保しました。
兄弟は私と違い、飛行機をしょっちゅう利用しているため
何もわからない私はすべてを任せました。


そして10/26〜28で函館に行くという計画になりました。
関西空港から函館行きの便は日に一便。帰りも同じく一便だけ。

私は笹流ダムさえ見られれば後はどーでもよいと言いましたので
中日は兄弟が好きに行きたいところに行けるように丸々空けました。

笹流ダムの全てを見たかったので事前に見学申し込みをしておいた方がよいと思い
管理をしておられる函館市水道局・赤川高区浄水場にお電話しました。

どこで電話番号を調べたかというと今年の夏にダムカード集めで訪れたダムのパンフレット棚にあった
「ダム水源地ネット 2007年5月号」の特集記事です。
表紙が笹流ダムだったので迷わず手にしてページをめくりました。


ここの特集記事に笹流ダムの問合せ先として電話番号が載っていたのです。
見つけた途端に写真に撮っておいたことは言うまでもありません。


そして赤川高区浄水場に見学を申請したところ
当たり前の事ですが平日しか対応できないという事でした。

初日に函館に到着するのが13:30の予定だったので、すぐにダムに行き
職員の方に案内していただいて見学をするという事になりました。



出発当日。
空港バスで関西空港へ。
片方しか作ってもらえなかったゲートタワーはいつ見てもちと寂しい。


早めに手荷物手続きを済ませ
登場する機体をじっと見つめる。

出発当日、関西は雨でした。
函館は大丈夫かとそればかりが心配です。

無事に金属探知機もクリアして機内に乗り込み
到着まで寝ます。
悪天候のため、相当揺れていると兄弟から指摘を受けても
経験値が低いので全然気にならない。




そしてあっという間に函館に到着したのですが
予定時間をかなりオーバーしていたのでちょっと心配になりました。
でも兄弟が何の淀みもなくてきぱきレンタカーの手配をしてくれるので
自分はDamMapsと地元の観光地図で行程を確認しているだけ。


そしてなんてらくちん♪
助手席でうきうきらんらん乗っているだけでダムに行ける。

一応、車のナビも入力しましたが
道路標示だけでいつも走っている癖があるので
ナビはあまりあてにしない私です。


道道100号線から道道347号へ。
赤川の地名を追っていけば到着するはず。

この手前くらいで水道局の方から携帯に電話がありました。
飛行機の到着が遅れていたので心配してお電話をくださったのです。
遅れていることをお詫びして急ぎます。


そしていきなり車線減少に出くわす。

「どっち?」
「ダムと書かれてる方に行くのや」
「新中野ダムって・・?」
「コンクリート製のダム模型がある公園を持ってるダムや〜」
「後で行こか」(←理解のある兄弟)
「ありがとぉ♪」


まっすぐ進んで行くとナビが目的地周辺ですと喋ります。
丁度その時に出てきました!!
笹流ダムの標識です。

曲がってすぐにパーキングかありますが
それは手前にあるゴルフの打ちっぱなしのパーキング。
少し先に進むと広いパーキングが出てきました。

ここで水道局の方と待ち合わせです。


パーキングに入って奥に進むと水色の制服が見えました。

絶対にこの人に違いない!!と車が止まるのももどかしくドアを開ける。

「遅くなって申し訳ありません」

と、名刺を渡して御挨拶。

「遠いところからわざわざお疲れ様です。
あの、急なんですが私、この後、会議が入りまして
あまりお時間を取れなくなってしまったんです。」

と、職員の方が大変申し訳なさそうに仰います。

「そうなんですか。お忙しい中、申し訳ないです。
では洪水吐だけ先に見せていただいて
一般公開されている堤体の他の部分は後で見学させて頂きます」

と、堤体を愛でる前にまず洪水吐を見せて頂く事になりました。

見学申し込みをした時に洪水吐(余水吐)を近くで見られるかを質問をしました。
洪水吐部分は立入禁止なので職員同伴で見学許可がでないとみることができないというお返事でした。
天端自体は一般開放されているのでご自由に見てくださいという事だったのですが
私がどうしても間近で洪水吐を見たいという事をアピールしたので
わざわざ職員の方に案内を頂くことになったという経緯があったのです。