蛇尾川ダム 見学 その2


説明パネルに在った蛇尾川ダムの図です。
右岸が少し曲線なんですが正面図を見ると
谷に対して割とシンメトリーな堤体なのだとわかりました。


蛇尾川ダム標準断面図。
シンメトリーで安定の良いデザイン。
堤体積も十分だからフィレットは小さいですね。


そして真ん中にあるのが八汐ダムと塩原発電所と蛇尾川ダムがどう繋がっているかの図。

八汐ダムから塩原発電所までずーっと繋がっている導水トンネルが
急に角度を変えて発電所めがけて下りになる直前に
地表に向けて煙突のように立ちあがっている物が在ります。
現地で頂いたパンフレットには航空写真でそれが写っているんですが
イラストで断面図も書いてあるんですが

これがサージタンク。

しかも

オープンタイプ♪

屋根がないのです。
山の中ですから木々の枝葉が飛んできて入らないようにメッシュの蓋はあるとの事ですが
これはカッコいい。
写真で見ているだけでもウハウハするかっこよさです。


そして現在地、塩原発電所。
この形は『キノコ型』と呼ばれます。
天井部分がアーチで壁と床は平らな壁だから。
断面図がキノコっぽい…から。

ここで疑問。

圧力に強い様にって考えるなら卵形の方がいいはずなのに
なんで天井だけアーチにするの?
土圧は横方向はそんなに気にかけなくてもいいの?

「すいません。どうして卵形じゃないんですか?」
「ここは(土被りが)そんなに深くないのでキノコ型で大丈夫なのです」
「というと・・・つまり」
「はい。この近くの今市発電所が断面が卵形の地下発電所になります」
「やっぱりあるんですね〜
「出来あがるとみんなこうして綺麗に壁も塗って体育館みたいな雰囲気になってしまうんですが
建設中の様子は迫力満点でカッコよかったですよ♪」
「あぅぅぅぅ!! そ、そんな、やっぱり・・・見たかったなぁぁ。地下大神殿」

東京電力の方、自社施設でどの部分がマニアの心に響くか
短時間でばっちり把握してマニア心をくすぐる事を・・・。
見ーたーかーったー。


標高625.0mの山の中で(ホントに山のお腹の中)マニア騒ぐ。


そしてバスに戻りトンネルを切り返して蛇尾川ダムへ移動です。
こちらもかなり標高が下がったとはいえまだまだ春が遠い風景です。