大滝ダム 取材同行 その6

クレストゲートの見学の後、堤体を見下ろせるところという事で
管理所屋上に移動してきました。
これもなかなか貴重なビューです。

管理所屋上まで来るとクレーンの移動塔も近いです。

ダムの堤体のコンクリート打設にはケーブルクレーンでコンクリートバケットを運搬する以外に
RCD工法やタワークレーンの使用など色々な方法があるのですが
大滝ダムではケーブルクレーンを使用して建設が進められました。
これは建設場所の特性を考慮して工法が選ばれるという事です。

どうしてこの工法を選択したかがパンフレットにありました。

「カッコいいですね〜」
「あの移動塔、黒部ダム建設の時の機械なんですよ」
「!? え゛」
「黒部ダムを造った時の物です」
「黒部ダムの堤体打設に使ったクレーンなんですかっ!!」

「多分ここが最後の仕事場になると思います。もうどこかに行くことはないでしょうね」
「そ、そんな凄い物が大滝に来ていたなんて・・・」
なんと大滝ダムは黒部ダムを造ったのと同じ機械で建設されていたのです。
このエピソードにもうびっくり仰天してしまいました。

左岸から見たクレーン全景。
堤体のコンクリート打設が終わり
真ん中に停車した移動塔。
日本一の堤高を誇る黒部ダムが竣工したのは1963年
大滝ダムの堤体ができあがったのが2003年
実に40年の歳月を経てこのクレーンはあちこちのダムを回り
仕事をし、この場所で引退することになったのです。

最新型の大滝ダムのすっきり天端。

もうすぐ全力で仕事をできるようになるから
持っている力を全部出して洪水に挑むことができるようになるから
試験湛水を成功させて
クレストゲートから
コンジットゲートから
副放流口から
放流する姿を見に行きたいと思います。
2012年の試験湛水終了の日
それまでにもきっと洪水調節をしながら
大滝ダムは完成の時を待っています。

矢雀ではありません。
夜雀です。