大原ダム 見学 その1
2024/11/21 更新

滋賀県の甲賀市にやってきました。
マンホールには甲賀忍者。

甲賀市にあるダムという事で会いに来ましたのは大原ダム。
大原貯水池土地改良区が管理するダムで灌漑専用のアースダムです。

天端は立入禁止です。
綺麗に草刈りもしてあるしお手入ればっちり。
大切にされていることが伝わってきます。

先の大戦中に築造が始まりましたが
本格的に工事が進められたのは戦後になってからという事です。

堤体の端から地山を挟んで洪水吐があります。
越流堤と開水路のごく普通の洪水吐です。
貯水池が大きいのでこちらも大きめ。

堤体の貯水池側勾配はこのくらいです。
表面が石張りになっているようです。
波浪による洗堀防止のためでしょう。

洪水吐の横の芝生広場には説明板とモニュメントがありました。

これは改修工事で取り換えた、旧取水口のスライドゲートのひとつです。
昭和30年から平成21年まで使用されていたとあります。
強度を出すために格子状の補強が入っているスライドゲートです。

説明板にはかなり詳しい情報が詰まっていました。

ダム平面図になります。

「この地域の土質は、青ヌリとかズリンコと呼ばれる重粘土地帯であることから、
日照り続きに遭うと田面に深く亀裂が生じて水がたまらない状態になりました。」
ふむふむ。
それで安定供給のために大原ダムが造られたんですね。

「県営防災ダム事業で平成19年度~平成23年度にかけて堤体および
洪水吐、取水設備等の補強・改修工事を行いました。」
「堤体の耐震補強工事には、掘削土を有効利用して場外処分をなくすため、
砕・転圧盛土工法を採用しました。」
「この工法は池底の泥土と堤体を掘削した土にセメントミルクを混合して
強度を高め、一定期間(3日程度)固化させたあと既定の大きさに解砕した土を
敷き均し・転圧作業を繰り返して築堤をします。」
聞いたことのない工法でしたので興味がわく。

断面図を見てわかるように堤体の中心に水を通しにくい
粘土層のコアが作られています。
センターコアフィルダムです。

改修後も堤高は27.4mで変わりませんが
上流面に補強が入ったことで堤体積が増加しています。

貯水池にたまっていた泥土を再利用しているので
貯水量はそんなに減っていないように見えます。