川下川ダム 見学 その2


視界に入ってきた立方体のモニュメント。


ダム名碑でした。
さすが宝塚水道用ダム。
スタイリッシュ。


側面にデータが刻まれているんですがレイアウトがお洒落。
まず正面は「川下川ダム」のダム名
「川下川ダム関連工事用地買収等関係者」
「宝塚市 上水道 川下川ダム及び取水・導水施設築造工事関係者」
そして「川下川ダム及び取水・導水施設概要」
と、立方体の側面に文字が刻まれています。


設計や工事に関わった会社とエンジニアのお名前、入っているのがとても良い。


こちらが施設概要です。
宝塚市水道局。

着工が昭和47年11月2日
竣工が昭和52年3月31日と記されています。

型式 中心コア型ロックフィルダム
標高 堤頂 175m
    基礎 130m
    満水位 170m
    低水位 145m
    設計洪水位 173m

堤高 45.0m
堤頂長 262m
堤頂幅 8m
法面勾配 上流1:2.30 下流1:1.85
堤体積 720,000m3

パンフレットじゃなく屋外の説明文で
設計洪水位まできちんと書いてくれているのってなんだか珍しい。


川下川ダムは直接流域だけでなく間接流域からも取水しています。


周辺に配置された取水堰のスペックもこのとおり。
切畑取水口の堰堤は4.5m
立合取水口の堰堤は2.0m
長尾山取水口の堰堤は3.5m
みんなでしっかりお水を取り込んでいます。


扇型の洪水吐越流部。
丁度さらさら越流していました。


ペットボトルの類のゴミが全然ないのが印象的でした。


洪水吐の向こうに堤体ですがこの角度から見てもよく見えません。


位置を変えてもこのとおり。
堤体の一部しか見えません。
川下川ダムはかくっと曲がった堤体なのです。


DamMapsでみるとかくっと曲がっているのがよく分かります。
国土地理院の古い航空写真でみるとダム地点で川は蛇行していたようです。
なので地山を綺麗に利用してコンパクトに築堤したのだろうなと予測。

さらに国土地理院の写真を見ていると
貯水池北西側の上流に重力式のダムと貯水池があった事も分かりました。
再開発だったのかな??


堤体の直下を走る水道管は神戸市水道局の物。
地図にもばっちり記載されています。
千苅ダムの水を届ける水道管です。
この水道管を目印に古写真でもすぐ堤体の場所が分かるという。


とりあえず少しだけ見えた天端に続く堤頂を撮りました。


遠目に余盛を探しましたがほとんど目立たず判別困難でした。

武庫川にはまだほかにもダムがあるので
見て回りたいです。
そしてみんなで力を合わせて流域治水を頑張っているのを確認したいです。