森と湖に親しむ旬間 2011 その2


九頭竜川ダム統合管理事務所の展示パネル。

実験的に真名川下流で河原を掘り返しました。

真名川ダムから一定の水が常に供給される事で洪水の被害はなくなりましたが
広い河原は土手に近い部分から硬くなって木が育ち始め
細い川筋がいつも決まった所を流れるようになっていました。
『低水路の固定化』と『高水敷の樹林化』といいます。

これを解消するために、河原を掘り返して
河道を広げて水が流れる領域を横に広げたのです。

掘った土砂はそのままその場所に。
やった事は地面をほぐしただけです。
しかしこれだけで吃驚するほど川の流れは変わりました。

越前大野は豊富な地下水で有名です。
市内各所に“お清水”と呼ばれる湧水があるのです。

しかしこの水量が最近減ってきています。
真名川の扇状地の先にたくさんあるお清水の水量を増やすためにも
河道幅を広げて面積を増やす事は浸透水を増やす事に繋がり、有用と考えられています。

そしてダム愛好会の展示パネル。

水力ドットコムのHisa様の全面的な御協力を得てお借りしたCGに
写真をぺたぺたして説明パネルを作成しました。


水力発電は落差が重要。
高落差発電所の水圧鉄管の美しさは半端ない。


そして大注目がこちらの低落差の水力発電所で示したマイクロ水力。

じーっとご覧になるお客さんにすすすと近づいて説明を始めると
物凄く興味津々で聞いてくださいました。

お住まいの場所に灌漑用の大きな用水路があるとかで
その水路をうまく使えば集落分の電気くらいは作れるかも・・・
帰ったら自治会長さんにお話ししてみよう
とか、リアルなお話も聞きました。

全国的に電気が不足する危機感が高まっているこの夏に
身近でクリーンで実績のある水力発電に再び光があたりそうな予感。

でもなぜマスメディアは太陽光とか風力とか
不安定なものばかり宣伝するんでしょう。
これだけの実績があり確実に電気を生み出す事が出来る再生可能エネルギーは水力だけなのに。

ブースにお越しになった方ともその話題で盛り上がる。


そしてダム写真。
ダム愛好会ですからダム写真は必須。


ホントにご覧になる方の意見が面白い。

黒っぽいダムは汚く見えるから真白のコンクリートのダムが好き
という方もいらっしゃれば
黒っぽい風格のあるダムが好きという方も。

またまた
ロックフィルダムを見て、水漏れしそうで怖いからダムはやっぱりコンクリートのアーチがいい!!
という方もいて吃驚して説明したり
ロックフィルは自然で見ていて和むから好きという方まで
とにかく人によって見方が違うのが聞いていてほんとに楽しい。

ダムについて特に知らないという人の意見を生で聞けるというのが
このイベントでの一番の勉強です。
ダムが好きな人の中では絶対出てこないような面白い意見がとにかく聞いていて楽しいのです。


お客様は多すぎるという事も無く少なすぎるという事も無く
絶え間なくコンスタントにお越しになりました。
今年も地元新聞に広告が出たそうです。
新聞効果は絶大。


今年は雨にたたられる事も無く無事に定刻まで開催できました。

お越しになったお客様は270名超。
今年も案内の管理所職員の皆様方の足は棒になりました。
でもお客さんの嬉しい顔があればそれで全部OKなのです。

しかし堆肥の人気はすごいです。
車で横付けして大量に貰って行った方も多くいらっしゃいました。
質がいいんでしょうねー。