森と湖に親しむ旬間2006 長島ダム 見学 その14

実は鉄道から見るのが一番綺麗なのかもしれない
長島ダム下流正面です。
自動車の道よりずっと高いところからですから
このとおり減勢工が二段になっているのもしっかり見下ろせます。

しぶき橋のほうから見上げようと下流側に降りてきました。

本当に綺麗に整備されています。
この日、
管理所で国土交通省中部地方整備局河川部の方とお話しすることができました。
管理所に今回の『森湖』の直前まで各地で被害をひきおこした
平成18年7月豪雨の
被害速報配布資料を持ってきてくださっていたのでありがたく頂戴しました。
天竜川は大変な事になったこの災害。
その時に現場で36時間ぶっ続けで対策にあたっていた方でした。
そして大量降雨時の佐久間ダムの放流運転操作についても聞くことができました。
やっぱりキング佐久間は日本一かっこいい堤体です♪

昨日はとても勢いよく左右から行っていた放流。
どうして今日は少ないのか。
それは昨日夕方に下流の塩郷ダム周辺で見た防災ヘリと関わりがありました。
29日の午後4時半ごろ
塩郷ダム(堰堤)のダム湖を泳いでいた青年が行方不明になっていたのです。
ダムのすぐ上流にある中川根自然キャンプ村というところに大人数で来ていたそうです。
ダム湖は堤体近くでも水深5m程度あり、幅は100mもありました。
左岸から右岸へ2人で泳ごうとしていたという事でした。
そして右岸に辿り着くことなく中ほどで溺れたそうです。泳いで渡ろうとしていたのはダム湖でした。
遊泳禁止のエリアでした。一人はキャンプに来ていた仲間の方々が救出しましたが病院で亡くなったとのこと。
そしてもう一人は行方不明になりその後数十km下流まで300人あまりの体制で
捜索が続けられましたが3日後にダム湖で遺体が発見されたという事です。

連絡を受けた直後、国土交通省のダムである長島ダムは即応しました。
上流のダムは一斉にゲートを閉じ河川水量を減らしました。
中部電力の方もこの連絡を受けた後、イベントが一段落した後
30日の1時まで管理所に詰めて対応していたそうです。
その結果がこの放流です。
河川維持に必要な最低限の放流。
2.3t/s。
先週までの豪雨で上がった水位を少しずつ
晴天の下、放流して下げている最中に起きた事故でした。
亡くなった方とご家族、ご友人には本当に悲しい夏となってしまいました。

『ゲートを持つダムの使命です』
国土交通省の方の言葉が胸に響きました。
2004年の北近畿水害、福井水害
あの時にサーチャージまで耐える覚悟で
下流に取り残されたバスの乗客を救うために頑張った京都府の大野ダム
隣の足羽川が破堤して市街が水に襲われていた時に
このダムの下流域は絶対に守ると不眠不休で戦った福井県の真名川ダム
その働きは確実に人を財産を救いました。
直轄ダムの使命
それは治水
そして人の命を守る事
ゲートを持つダムはカッコいい
ゲートがあるときりっと締まって見える
そういったビジュアルだけではない何か
ゲートを持つダムだけが持つ風格
それは
ゲートを持つダムの
そのゲートの向こうに人の心があるという事です
誰の為にこのゲートは動くのか
誰が誰の為に動かすのか
たとえ人の声が天に届かずとも
人の声は人に届く
天が容赦ない災害を世にもたらすとも
人はその災害に立ち向かい人を救おうとするのです
ゲート操作の向こうには人がいるのです
ゲートレスでは絶対にできない事
それは人の声を聞き人の為にゲートを動かす事です。
2006年森と湖に親しむ旬間
今年もとても大切な事を胸に刻む事ができました。