美和ダム 見学 その7

トンネルに入って行きます。
「ほんとにここを15日に泥水が通っていたんですか?」
「はい。写真でご覧になったとおりですよ」
「で、でも全然泥が無い。もっと工事現場の重機や路面みたいに泥んこだと思っていたんですが」
「実は僕も運用前にはそんなイメージがちょっとあったんです。
でも実際に運用した後に見てびっくりしました。
普通に水が流れたのと同じで泥も何も残らないんです」
「ウォッシュロードって本当に水に漂っていてなかなか沈まないんですね」
吃驚するほど綺麗なコンクリート。
いうなれば通った水で清掃済み・水拭完了という感じでした。

そして入り口付近で飛び交う鳥はダムにつきもののイワツバメ。
天井の光ケーブルのラインにたくさん巣を作っていました。
15日の運用では巣に影響はなかったようです。
雛はさぞ恐怖に怯えた事でしょう。

100mほど入った地点で出口を振り返ったところ。
うっすらとたまる水が反射して綺麗です。

そしてこの壁に描かれたマーカーはウォッシュロードが大量に流れた時に
コンクリートに対して摩耗があるかどうかを調べる為につけられた印です。
「昨年初めて運用する前には色々心配していましたがこの通りでした」
「これって全然減ってもいませんよね。洗われただけって感じです」
「はい。予想に反して摩耗は全然ありませんでした」

皆さんがどんどん先に進んで行かれるのを三脚立ててじっと写るまで待つ。
f3.5 4秒露出 露出補正なし
この後も頑張りましたがトンネル内に光源はなく
なかなかオート撮影にはきつい。
シャッターが下りないカメラ素人。
達人と一緒に指導を受けながら見学をしたいです。

500mほど進んで流石に真っ暗になってきたところで引き返しました。
全長4.3kmの排砂バイパストンネル。
全部を歩ききるのは決められた見学時間では無理です。
排砂バイパストンネルは勾配が1/100とのことで緩やかに出口に向かって
下りになっていますが緩やかなのであまり感じませんでした。

家族で参加された方がいました。
お子さんはとてもお行儀がよくてこういう所に来た子供だったら
すぐ大声を出して反響を楽しんだりするのに騒いだりせずお父さんと一緒に
探検を楽しんでいたように思いました。
お父さんの手にはメイン会場でいっぱい取ってきた金魚すくいの金魚の袋がふたつ。
この金魚をおうちで飼育して何年か経ってから
バイパストンネルのことをお子さんが思い出してくれたらいいなと
後ろから見て思っていました。

出てきて外側を見たかったのですが
すでに時間が迫っていてこれ以上近づくことはできませんでした。
ちなみに下流側の段はすごく大きくて一段が1.5mあるそうです。
自分はチビなので登れそうにありません。

バイパストンネルの横からは堤体が見えました。
雨という予報を裏切って青空が出ていました。
治水ダムの堆砂問題
治水ダムがその使命を果たせなかったら
その力を100%出すことができなかったら
それがどれだけ悔しいか
丸山ダムの悔しさ
菅沢ダムの悔しさ
治水ダムの重責
考えるだけで苦しくなってきます。
新しいダムを作らなくてもいいです。
既存のダムをどんどん浚渫してその力を蘇らせて行ってほしいのです。
発電ダムも浚渫して電力確保のためだけでなく
治水機能を持てるように協力して行ってほしいのです。
実際に佐久間ダムでは洪水調節機能を持たせる為にプロジェクトが動き出しています。
人の暮らしを潤す電気を生み出し
人の暮らしを守る洪水調節を行う
それだけに運用が難しくなることは否めません。
でもきっと佐久間ならやってくれる
日本一の堤体・キング佐久間ならきっと他の電力会社の先駆けになってやってくれる
見学の後にいろんな思いが湧いてきました。
排砂の難しさと堆砂の問題をしっかり勉強することができました。
現地で詳しい説明をくださった中部地方整備局の皆様に感謝いたします。