三成ダム 再び その1
2009/6/15 更新
日本で初めて作られたアーチダム。
それが島根県の三成ダムです。
コンクリートハイダム黎明期のアーチダムとしては上椎葉ダムが有名ですが
着工は上椎葉ダムの方が早かったのですが三成ダムの方が早く完成したたために
日本初・アーチダムの称号は三成ダムの物となりました。
以前、石見銀山を見に行く時に立ち寄って見学しているのですが
その時は天端のフェンスが閉っていたために左岸からの見学を諦め
右岸の堤体を見渡せる場所から愛でていました。
三成の天端から下流を見下ろしたい〜
三成の下流から見あげたい〜
土砂吐のコンクリートにお近づきになりたい〜
と、未練たらたらでした。
2009年、ダム協会から『土木遺産“的”ダム』を紹介する記事を書きませんか
というお話をいただき、自分なりにリストを作った中には三成ダムが入っていました。
だって国内初アーチだよ
三成は絶対外せないよ
しかも好みのぶっといごっつい土砂吐の導流壁だよ
天端と左岸と下流側になんとか入れてもらえないもんかなぁ
と、かなり長い間、逡巡していましたが
意を決して島根県に電話を入れました。
すると、予想に反して大変、好意的な対応と見学許可を頂くことができたのです。
やったぁぁ!!
ということで、中国道を飛ばしてやってきました島根県。
三成ダムに行く前にはこの名物ループ橋を通っていきます。
奥出雲おろちループ。
ダブルループ橋です。
展望台が作られていてそこにはこのような説明板が。
他のループについても名前だけでなく形状まで書いて比べてくださっているのが面白いです。
道路マニアには思わずチェックしたくなるループ橋では無いでしょうか。
ループ橋で目を回した後、更にどんどん走って下り坂のこのストレートに到着。
後続車両に追突されないように減速して早めにウィンカーを出して
三成ダムの看板で曲がります。
曲がってすぐ上り。
少し進むとパーキングが有ります。
以前来た時にはなかったこんな綺麗な説明板が♪
『日本で最初のアーチダム』の文字が嬉しいです。
すっごく詳しい説明が書いてあります。
先ほど通ってきた奥出雲おろちループの名前でも解るように
三成ダムのある斐伊川はヤマタノオロチ伝説や
たたら製鉄で有名な場所です。
「たたら製鉄」に欠かせない「かんな流し」。
これらと三成ダムの関係はまた後に書きます。
そして吃驚したのがこの説明板に書かれた堤高。
あれ?
三成ダムってしたか堤高36.0mって記憶しているんだけど・・・
堤高が42.0mになってるよ
どうしてかな〜
あ、でもこれ凄い
中央アーチ両岸重力式ダム
完璧な説明だ。
これ作った人、凄い、マニアの気持ち解ってる〜♪
「はい。私が、中央アーチ両岸重力式ダムの三成です」
両岸で物凄い存在をアピールしている土砂吐部分が重力式なんですよ。