御母衣ファミリーを讃えるOFF
大黒谷ダム 見学 その3
そして天端にわくわく突入。
「ここここ、ここ、すっごいアーチっぷりですねぇっ」
パッと見てアーチ型がここまでわかるロックフィルって少ないんじゃないでしょうか。
大黒谷ダムは
堤高:34.0m
堤頂長:140.0m
というコンパクトな堤体。
それでこのアーチっぷり。
「フィルをアーチ型にする事はメリットがあるんですよ」
「え?以前、○○○ダムで管理所の方にアーチ型にするとロックが締まる効果があるって
効いた事があるんですけど違うんですか?他に効果があるんですか」
「堤体積を少なくすることができます」
「ええっ。コンクリートアーチダムと同じ発想ですか」
「ここで天端を直線で繋いだところを想像してみて下さい」
「はい。あそこからここまでですね」
「天端がその位置にくると法面勾配から考えて堤体はどのあたりまで伸びますか」
「えーと ずーっと 今より長くなります」
「川の底は下流より上流の方が高いですよね」
「はい・・・。あーっ!!そうかっ」
「天端を上流側に寄せて堤体をアーチ型にすることによって堤体積は小さくなりますね」
と、突然、藤野様の御講義を拝聴する事ができたのです♪
これが在るから専門家の方と一緒に行く見学会は価値があるんです。
本で読むより勉強になることがいっぱいなんです。
あー嬉しい♪
下流を見てもアーチっぷり。
左岸にはすーっと伸びる洪水吐水路。
水路の横に草が青々している部分があります。
これも九頭竜と同じく地山を残しているのでしょうか。
バランスがそっくりです。
ずっと活躍しております35mmの単焦点レンズ。
ここで35mmの壁にぶち当たる。
堤体が全景が収まらんっ。
みーみー騒いでいたらHisa様がご自分のレンズを差し出してつけ替えて下さいました。
どうだっ。
14mmのド迫力〜。
これが一発で収まるってやっぱり凄い。
すげーすげー。
そして皆、レンズ交換早い。
私はもごもごがさごそのろいのろい。
下流側も未成形にしてはなんだか成形リップラップのように平らです。
御母衣や九頭竜のような巨石ごろごろ漢のダムって感じはなくてお上品。
皆で同じような感想を持ったのでワーワー話していましたら・・
「ここはあまり大きいロック材がなかったんですね。
小さい石ばっかりだからそう見えるんですよ」
と、目からうろこの解説を下さったのが藤野様。
なるほど!!
ロック材が小さいだけなんだ。
そしてお水はこの透明度。
テンションあがりまくりです。
右岸にやってきました。こちらに慰霊碑が。
無くなった方の御名前が一人だけ刻まれていました。