黒部ダム見学 その1

2003/5/4 更新

国内でダムとしての認知度No1。
その建設の道程は映画になったほどドラマティック。
そして建設から既に40年が経とうとしているにも関わらず
国内でのダム堤体の高さNo1。
日本最大の峡谷に展開された「世紀の大事業」

黒部ダム。

初めて訪れた時は足が震えて声も出ませんでした。
ここが伝説の地。ここがダム建設の聖地。

そのダム湖の水は大量の電気を生み出し
その建設資材を運んだ道は観光ルートとして整備され
年間110万人にも及ぶ観光客を呼んでいます。


2002年の夏休みの最終日。
朝4時に信濃大町は扇沢駅の駐車場に到着しました。
真っ暗な中、駐車場にはたくさんの車が停まっていました。

車を回す時に前照灯に照らされた駐車車両の窓の曇り様を見れば
中に人が居る事は判ります。
しかし、ひどく気温が低いにも関わらずアイドリングしている
車は一台も居ません。
窓を開けると心と静まった深山の空気が車内に流れ込んでくるだけです。

寒くはありましたが私もエンジンを切り寝袋に入って暖を取ります。


薄明かりが差し始めた空に始発の時間が迫っている事が判りました。


黒部への道はアルペンルートからと、この信濃大町からのルートがあります。
アルペンルートからは行った事があるので今回は最もダムに近いルート
扇沢駅からトロリーバスで行く事にしました。


環境に優しい電気で動くトロリーバス。黒部は国立公園の中の峡谷です。
環境に配慮するという事で低公害車を導入し、マイカー規制を行なっている
上高地や尾瀬と違って、専用の交通手段しか無い黒部ですからこれだけが
頼りです。アルペンルートからでも同様です。

始発でバスの先頭に乗り込み15分。黒部ダム駅に到着です。


文字を目にするだけでどきどきします。
僅か15分であの伝説の『破砕帯』も越えてきました。
バスの中では音声ガイドが難工事のエピソードを語っていました。


9月末。天気は曇り。気温10℃。
寒いです。