岸谷ダム見学 その2

管理室から職員の方から出てこられるのを柵の間から顔が歪む位
鼻面を突き出してはしゃぐ犬のように待っている怪しい見学者(←私)に
1mくらい距離を置いて職員の方は足を止められました。

「見学に来られたんですか?」
「はいっ!カッコいい堤体があると聞いて参りましたっ。」
「すいません。今、工事中で見学はお断りさせていただいているんですよ。」
「どこを工事されるのですか?凄く綺麗ですけど。」

「今は何にもないですけど、前は桜がたくさんここに植えられていたんですよ。
立ち枯れが始まりまして、でも水源ですから薬も撒けなくて結局駄目になってしまいました。
その桜を今度また植えなおす為の工事を始めようとしているところです。」


正面入り口から全景です。堤高30mあります。堤長は148m。
大正時代に作られたアースダムとしては一番高いという事です。
芝生に覆われた美しい堤体。お手入れされた植木はつつじでしょうか?
凄くすっきりしています。桜が無くてもこれはこれで素敵。


水道局のマークも堤体に配置されていてとにかく綺麗です。

「どちらからお越しになりました?」
「奈良からです♪雑誌でこの堤体の記事を拝見しまして♪」
「それは又遠いところから...。」
「素敵なキャスケード洪水吐きをお持ちだとか。」
「洪水吐きは大丈夫です。外から見られますよ。」
「有難う御座います。ところでこの道、登っても良いですか?」

堤体左岸に天端に続く山道が見えているのです。

「結構ですよ。天端には入れませんが足元に気をつけて行ってきてくださいね。」


というわけで許可をいただいて敷地外の山道に突入。
草刈がしてあるので勾配だけに気をつければ危なくはありません。


左岸の木々の切れ目からチョコチョコ堤体を覗きます。
天端に四角い石が並んでいるのが見えます。
ゲートの遺構かと一瞬考えましたが
アースダムで天端ど真ん中にクレストゲートがあるわけないやん(笑)
大正時代のダムなんやから と一人ボケに一人突っ込み。

建物か何かの礎石でしょう。