川上ダム工事中

2020/08/21 更新


三重県の伊賀市、R165を走行していると山の方に
2基のタワークレーンが忙しく働いている様子が見えます。


水資源機構の川上ダム建設現場です。
現場のマークにも堤体と2基のタワークレーンがばっちり描かれています。


建設現場を見下ろせる右岸には展望台があります。

展望台の端にあるのが情報館。
川上ダム建設所のHPで見られるライブカメラと同じ場所。
屋上から現場を見ることができます。

川上ダム通信 2019年3月号に詳しい情報があります。


観眺台(みてチョーだい)というネーミング、関西人でもすごいなと思います。
建設所の皆様、思いきった名前付けた。

でもこの『川上ダムWELCOME』の文字が個人的にぐっとくるポイント。
川上ダム定礎式のレポートでも書いていますがこのセンスがとても好き♪


ELCMでダムを造ると物凄い速さで背が高くなることを
情報館の中のモニターで確認することができます。


これは2019年9月の川上ダム現場です。
掘削が終わって基礎が出てきた頃です。


定礎式が行われた2019年12月はこのくらいでした。


そして2020年6月。
わずか半年でいきなりこんなに背が伸びたのです。
この見学時がちょうどこのくらいでした。


物凄く成長が速いので2021年3月には堤体が完成予定。

ELCM凄すぎる。
現場を見に行くなら今しかないっ!!


情報館の屋上に上る階段から現場を見ました。
タワークレーンが忙しく動いています。


定礎式の時はテントが並んでいた現場もすっかり様変わりしています。


ダム建設だけでなく、色々な工事現場でどんどん進むICT施工技術の進化。
色々なところが自動化されているのでまた今度詳しくしっかり取材させてもらおうと画策。


川上ダムは堤体の本体を購入骨材で造ります。

購入骨材の場合、骨材を運搬するダンプトラックで
地元の道路に渋滞が起きないように何年も前から
貯水池内の骨材置き場に運び込まれていました。


なので堤体を打ち始めたら
材料は敷地内に備蓄してあるので
ベルトコンベアでプラントに送って次々にコンクリートが製造されるのです。
ELCMとこの準備万端な体制がこの成長速度を支えているのです。

川上ダムのこの高速施工を見ていたために
他のダムでも同じくらいの速度で作る技術が確立されているのかと勘違いして
椛川ダムの現場見学では浅薄な知識で現場を見てしまいました。

ダムは一つ一つの現場で条件がものすごく異なるので
堤体打設の速さだけに注目するのは現場の皆様に失礼と
専門家の先生から注意を受けました。
知らないことを正しく教えてもらえるってホントに幸せ♪


そして堤体打設の速さで驚異的な川上ダムの現場が
素晴らしい施工管理されているのはまごうかたなき事実なので
それはそれで誉めたたえたい♪


導流壁が面状工法で立ち上がっていくのがすっごくよくわかる写真になりました。
堤体に別途取り付けるんじゃなくて面で一緒に出来ていくんです。
なのでオーバーハングで造らなきゃいけない波返しとかの方が型枠が大変。


ホースでお水やり…なのは間違いないけど
この作業は良いコンクリートを造るのにとっても大切な養生作業の一つです。


コンクリートの養生とは乾燥防止がメイン。
シーズンによっては保温と冷却のプロセスも含まれます。


ホースでお水やりは乾燥防止でとても大事です。
植物にではなくコンクリートにお水をあげるのって
不思議に見えるかも知れませんが。


川上ダム建設現場のトレードマークのタワークレーン。
名前付けたいな。
もうついてるのかな。

入念に準備が進められてきた現場です。
目に入るもの一つ一つに無駄がない現場です。

災害級の暑さが到来する中でも現場でたくさんの方が頑張っています。

本当にあっという間に背が伸びていきますので
多くの方に熱中症対策を十分に会いに来てほしい川上ダム建設現場でした。