番外編 片貝川右岸円筒分水 その3


なぜこんなに真っ白になっているのだろうか。
清掃されたのだろうか。

と、近づいてじーっと見ていると
ただ清掃されただけではない様子・・・。

スルースゲートのハンドルがピッカピカ。
山際の設備も鉄柵がピッカピカ。


あの風格あふれる苔むした片貝川右岸円筒分水が
こんなに真っ白!!


しかし細かく見ていくと真っ白ですが
細かな造形には変化がありません。
表面を清掃してモルタル吹きつけは行われたみたいですが
鉄物でも更新されていないところもあり
形状に大きな変化なし。


竣工時の姿に近いのかもしれません。
しかし凄いな。
ここまでピッカピカの真っ白になったら別物のようだ。

ぐるぐる回っていると足元に細かい砂がたくさんあるのに気付きました。
この場所にもともとある土と別物の砂です。
明らかに別の所から来たような砂でした。


どこから砂が来たのかと周囲を見る。


片貝川の方から来ています。

「円筒分水に一体何があったのですかぁぁぁ!!」
「何でこんなに真っ白になっているんですかぁ!!」
「この砂なんですかぁ?片貝川の堤防溢水したんですかぁ?」

吃驚してあわあわしながら堤護様に質問したところ・・・。

「観光資源にしようと綺麗にしてもらったんですよ」
「砂はー?砂はなにー?」
「土砂崩れがありましてね」
「え・・」
「川から来た砂じゃないですよ。
そこの崖のところが大雨で崩れてその砂がこっちに流れてきたんです」
「どこどこ?」


円筒分水から県道の方に上がってすぐ上流。


この写真の中央左側あたりで小規模ながら土砂崩れがあったらしい。


帰宅してから魚津市のハザードマップを確認したら
まさにそのポイントがピックアップされていました。

ここで土砂崩れがあったことで水路の方に土砂が押し寄せて来たらしく
その名残なんだそうです。


お掃除されて設備更新されてぴっかぴかの真っ白つるつるの姿になった片貝川右岸円筒分水。

竣工して58年目、還暦を迎える前にぴかぴかな姿に戻りました。

これからもお水を送り続けてくれます。
そしてまた年月が素晴らしい風格を生み出してくれると思います。

大事に大事に使われる施設。
コンクリートが新しくなっても輝きは失われません。

魚津に来たら是非ご覧になって頂きたい片貝川右岸円筒分水でした。

 

おまけ


富山に来たら美味しいもの必ず食べる。
鉄則。


骨せんべいもこんなに立派で幸せです。