賀田堰堤遺構
2019/7/21 更新
2018年12月に尾鷲市の熊野古道センターで開催されていた
『知られざる熊野のダム』展。
紹介されていた「廃止になった発電所」の展示で
いくつかの美しい石張の取水堰堤が
この地域に残っていることを知りました。
中でも特に行きたいなと思って見ていたのが
この賀田発電所取水堰堤です。
前線性降雨の雨域が行き過ぎた朝、思いついて
ふらっと賀田堰堤を探しにやってきました。
窓を閉めて車を走らせていても
横を流れる川の音が耳に届いていたのですが
突然、目的地近くで水音が大きくなりました。
かなりの落差がある時の水音です。
道路横の拡幅されたスペースに駐車します。
あ、発見。
賀田堰堤に無事到着しました。
しかし前線性降雨で増水しています。
これだけ増水しているのに水がすごい透明度。
銚子川といい、ここ古川といい、水、美しすぎ。
堅牢な石張堰堤です。
賀田堰堤は堤体に破損が少なくほぼ原形そのままに残っているそうです。
扉体は除却されています。
扉体が収まっていたスリットが見えています。
角落とし型ですね。
角落としが木製だったのか鋼製だったのか判りません。
上流から流れてきた丸太状態になった木が
堤体の左岸側の端っこに突き刺さっています。
左岸の端にあるのは発電所に取水する取水口でしょう。
この木が暴れて堰堤が壊れたりしないかが少し心配。
重そうな鉄製の差し込みがピアの上にありました。
角落とし材か扉体を固定するときに金具として使っていたものでしょうか。
とにかくビューポイントがない。
やっぱりこういう場所は堰堤をきれいに取りたければ冬が良いわけで…。
緑がすくすく元気いっぱいに茂りだしたころで
前線性降雨で危険度半端ない時に
安全帯もロープもなしにきているので
転落前科一犯、すごすごと引き下がる。
水が少ない時に河原までおりたら素敵な石張りが愛でられそうです。
ふらっと思いつきで準備不足で遠目にしか見られませんでしたが
長靴とロープと安全帯装備でまた再訪したい賀田堰堤でした。
おまけ
紀伊半島の雨の日
山中でよく出くわすもの
撮影中、ふと足元を見ると30cmくらいのシーボルトミミズが。
うわー
いつ見ても綺麗な色だなー
これだけ綺麗だったら飼育して愛でる人とかいるんじゃないのかなー
透明感がある青緑がよいよい♪