上麻生堰堤 見学 その1

2004/10/29 更新

飛騨川のダム・堰堤軍団の中で異彩を放つ堤体。
それが上麻生堰堤です。

『鋼製ゲート100選』でその姿を見てからずっと見たかった堤体でした。

前日に雨が降ったお水たっぷりの飛騨川で国道をのんびり走っていると...

『放流してるのかぁぁぁっ!?』

路肩のスペースに車を突っ込み急停車。


めちゃくちゃ幸運な事にゲートを上げていたのです。
やった♪やった♪

石張りの堤体。
橋脚の上の部屋も凄くレトロ。
そしてなんといってもこのゲート!
堤長74.54m
堤高13.18m
大正15年竣工。


上麻生堰堤は他では中々見られない特殊なゲートを持っているのです。


そのゲートとは 国内で最古のローリングゲートです。
27.272m×4.7mの大きさです。
現在では新規で作られることはないであろうローリングゲート。

ローリングゲートは長径間のゲートとして大正時代から使われだしたものです。
現在ではこの幅だったらシェル構造ローラーゲートがまず選択されることでしょう。
当時は大長径のゲートというのはこれしかなかったのです。

扉体は円筒形で扉体両端に取り付けられたワイヤーロープを
巻き取る事で斜め方向に昇降するタイプのゲートです。
この昇降を確実にするために堰柱の戸溝部分にラックギアが設けられ
扉体端部の円周上に配置されたギヤとかみ合う仕組みになっています。

 

国内で最後のローリングゲートは千葉県の市川市にある行徳可動堰で昭和30年製作です。
国内初の上麻生発電所のローリングゲートと行徳可動堰のローリングゲート。
いずれも石川島播磨重工御謹製だったりします♪
昭和34年の伊勢湾台風でゲートの一基が破損して回収されていますがもう一方は現存との事。


ローリングゲートが見たいなと思っていただけなのに
働いているところまで見られるなんて凄いラッキー。