島津公の水車探し その1

2010/10/19 更新 

ダム工学会20周年記念記念事業『with Dam☆Night』
という凄いイベントが2010年10月〜11月に開催されることになりました。

凄いイベントだな〜
と思っていたら
どういう事でそうなったのかさっぱり分からないんですが
関西の片隅でこそこそダムを見て回っているだけの私にも
ちびっとだけ出ませんかという大変名誉なお話が舞い込んでまいりました。

その連絡をいただいた時

メールの内容を3度読み
全身に鳥肌がたち
パニックを起こして泡食って椅子から転げ落ちそうになり
部屋の中をぐるぐるした後に
実家の母にとりあえず電話しました。

「東京大学で発表できることになったよぉぉぉ」

日本のダム界の最高峰・ダム工学会
そこで発表できる機会をいただいたのだから
絶対に恥ずかしくない内容にしなくては。

という事で図書館に行きまして
電力史をはじめ文献をひたすら探して読むうちに
興味深い記事を見つけました。

日本で初めて水力発電を行ったのは?

明治期には国内の鉱山業、紡績業が水力発電を始めました。
日本で最初の水力発電所と言われているのは
宮城県の宮城紡績・三居沢発電所(1888年)です。
栃木県の足尾銅山の間藤発電所(1890年)と共に
国内黎明期の発電所として有名です。

日本で最初のダム式発電所という事になると
ここがなんともややこしくなります。

栃木県の黒部ダムが国内初発電用ダムです。
堤高28.70mの立派な曲線重力式ダムです。

しかし
ローダムを含めるとであれば話は変わってきます。

ダム(ハイダム:高さ15.0m以上)にはダム年鑑、ダム便覧というデータベースがありますが
取水堰堤・堰(ローダム:高さ15.0m以下)にはありません。

三居沢発電所は川に取水口を設けて水を取り入れていて取水堰堤はないそうです。
間藤発電所は現在、巨大な砂防堰堤が造られている付近で引き込んでいたそうで
取水堰堤は現存していません。

いや、それ以外にも
各地でローダムだったら割と造られていたけど
ローダムを含めたら日本で最初って・・
いったい何処なんだろうか?

昭和初期にはすでに全国的に発電用取水堰堤が確認されています。
明治・大正期に開発されてきた鉱山があった山間部には
都市部でもまだ電気が十分にいきわたっていなかったのに
鉱山用の電力が住居に供給されて栄えていたという話は各地の鉱山めぐりで耳にしてきました。


これは大井川水系のどこかの山の中にあった発電用取水堰堤らしい。

かろうじて見つかったのは
1907年に国内初のダム水路式の発電所が和歌山にあるという事です。
和歌山水力電気が造り現在は関西電力が管理している日高川の越方発電所(現役稼働中♪)です。
堤高8.60m、ローラーゲート2門装備の立派な取水堰堤を持っているそうです。

また、文献を片っ端から調べていたのですが
文献調査でもはっきりしないことが多すぎてほとほと困り果てました。

鉱山業に紡績業、製紙業・・・
自家発電レベルまでローダムを調べるとなったらこれはもう手に負えない・・・

だんだん調べるのが困難であると壁に突き当たっていた時に
九州地方電力事業史という文献に面白い物を見つけました。

『・・・日本で初めて水力発電用水車というものを使用したのは
薩摩藩28代藩主・島津斉彬公(1809-1858年)・・・』
おおおおお。
なるほどなるほど。
幕末の薩摩藩。
うんうん。
最新技術導入。
これは信憑性高いぞっ。
この水車回した施設が日本で一番最初の水力発電施設だ。
流れ込み式だったのかな
まさかまさかのダム式だったりして

と、きっかけをつかんだのでwebでいろいろ調べたところ
なんと当時の遺構が鹿児島市内に残っているらしいとの情報が!!



という事で大阪南港かもめフェリーターミナルです。

さんふらわぁ♪

昨年は宮崎までフェリーで行きましたが
今年は志布志までフェリーで行きます。


今回もしっかり寝ておきたいので一等シングルを予約していたんですが
乗り込んで吃驚!!

部屋間違ってないか?
めちゃくちゃ広いよ
オーシャンビューだよ
窓があるよぉぉ

さんふらわぁ 凄いや!!


早速船内散策。
ここだけ見たらホテルと変わらん。


ご飯はここで。
とりあえず外に出る。


出向前の大阪港。
WTCやガントリークレーンも気になるけど
南港で私が一番好きなのは港大橋とNTTの電波塔。


NTTの電波塔♪
インテックス大阪から撮った写真です。
インテックスに行く度、撮っちゃいます。
カッコいいなぁぁ。
神戸のはビルごとカッコいいんだけどさ。


出港しました。いざ志布志。

と、前方を見ていたら・・・


パールブリッジがここからこんなに綺麗にその姿を見せてくれていました。
うう、今度は別府行のフェリーに乗ってその下をくぐりたい。


一通り甲板を楽しんだあとはまず夕ごはん。

モリモリ食べる。
そしてここで出たお味噌汁がすご〜く美味しかった♪


これから紀伊水道に出まーす。行きかう船多し。
船旅っていいね。
疲労と時間との戦いの自車高速道路移動とは違うね。
料金はそれなりにかかるけどそれに見合うだけの価値がある。
年に何回も利用できないお財布事情がつらいけど。


部屋のTVモニターでコースを確認です。
のんびり過ごします。


日が暮れた直後に甲板から見た月。
潮風の甲板素敵だ。


真夜中に目が覚めた時に見たモニター。
かなり進んでおります。
室戸岬を超えました。

このあたりで断続的に携帯電話がメールを受信することに気づく。
船の上って携帯電話つながらないのか。
そりゃそうだ。
昨年は気付きませんでした。


真夜中の甲板。
写真にかすかにオリオン座が映っております。
実際はもう降るような星空で最高でした。


半分くらい進んできました。
ここでモニターに三菱マーク発見。


さんふらわぁの生まれ故郷がちゃんと表示されていたのでした。
見に行きたいなぁぁ。


ぐっすり休んで朝風呂に入ってさっぱりしたらもう志布志は目の前です。


朝ごはんももりもり食べます。
味噌汁おかわり♪

本日は志布志から僅かなタイムロスも許されない
タイトなスケジュールをこなさねばならないのです。
昼ごはん食べる暇などなーい!!