仏原ダム 見学 その7

天端右岸まで来るとフェンスの向こうに大きな鉄物が鎮座していました。
「これなんですか?」
「ゲート点検の時に使う扉体です」
「ここから運んで上流面にはめ込むんですか」
「そうです。角落としタイプのゲートという事になりますね」
「・・・角落としって今まで“つのおとし”って読んでました。“かくおとし”が正解だったんですか」
「…“かくおとし”ですよ…」
頭の中の誤字修正

「これは仏原ダムの物ではないんです。富山から借りています」
「富山の支店から?」
「はい。富山のダムとゲートのサイズを同じにしているので共用しているんです。
今はここに借りているという形になりますね」
「凄いっ!! 」
素晴らしい発想です。
ゲートのサイズを同じにしたら滅多に使わないこういうものも共用できるわけですね!!
素晴らしいエコロジー。
北陸電力さん凄いですね。
富山のどこのダムと共用なのかは聞きそびれたのですが。
ゲートが同じサイズの北電さんのダムです。
これはこれで調べたら楽しいかも。
気になる♪気になる♪

右岸から左岸を見るとこんな感じです。
写真左の端に旧国道の横に合った観測所の建物が見えています。
堤体の真横にあるアバットメント(・・・)部の山に放流サイレンが立っています。
管理所のあるのは天端と同じレベルです。
管理所より一段高いレベルには慰霊碑や積雪測定用の測定柱があります。

左岸に戻って管理所横あたりから。
上流面でもよく見るとゲートのカラーが違うのが分かります。
しかしこの場所で一番びっくりしたのは・・・

「こ、この水位標、反則ちゃいますか!」
「え・・どうしてですか」
「だ、だって天端高欄までゲージがふってありますよ。ゲート上端より高いですよっ」
「あそこまでは貯めないと思います」
「え、あ、そうですか。いや、つい、ゲージがあるところまでは
貯められるという認識なので・・・吃驚しました」
凄い吃驚しました。
「それで最初の質問に戻りますがなんでゲートの色が全部違うんですか」
「何故でしょうね…我々はあまり気にしていなかったんですが・・・」
マニアの方はこれを凄いというけれど
なんだか仕事の不備を指摘されているようで
すごく恥ずかしいという表情の北電の方に食い下がる。
「塗装のオーダーはどうされていたんですか」
「環境色という事で塗装会社の方にお任せします」
「環境色?」
「はい。塗料の最後に記載してあるこの“NB”という文字がそれを示しているんですが」
「でも・・・全部塗料のメーカーも品番も、違いますよ」
「・・・違いますね」
「環境色としか指定しなかったら
その時に塗装を請け負った塗装会社が
その時に丁度手元にあったNBカラーで塗装したら
結果こうなってしまったという事なんでしょうか・・・」
「そうなのかもしれません」
お洒落ゲートに隠されていた真実。
北電の方には指摘されたくない部分だったのかも。

1号ゲート 平成9年11月塗装
2号ゲート 平成8年11月塗装
3号ゲート 平成7年12月塗装
私はカラーリングが素晴らしいと思うのですが。
ここを仕事場にしておられる方には 今回はちょっと色が違うなぁ 位の認識。
確かに一般的に人目に触れない場所ですから。
しかし
塗装会社さん、これはあまりにも色が違うと塗る時にわかったはずなのに。
この色で塗りたかったんでしょうね(笑)
こうして眺めると2号ゲートのグレーが際立ちます。
いい色です。
次の塗装がいつなのかは分かりませんがこのカラーリングは維持していただきたいものです。
上品なチョコレートの詰め合わせの箱に並ぶ色のような洗練されたゲート。
北陸電力の方にはあまり理解を得られませんでしたが
マニア的にはとってもおしゃれな仏原ダムでした。