一般財団法人 日本ダム協会ホームページ 第11回 写真コンテスト
“D-shot contest” 展覧会
2014/4/21
一般財団法人 日本ダム協会の写真コンテストの結果が
2014年3月に発表になりました。
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ダムのフォトコンテストは各ダムで開催する物を含めると大変な数がありますが
ダム技術センターの「ダムフォトコンテスト」が全国的で歴史が古いです。
このコンテストは一般のフォトコンテストと同じで自分でプリントした物を送らなくてはなりません。
最近は自宅用プリンタも高性能になってきてお店でプリントするのと変わらない
高品質の作品もA3サイズくらいならお手軽にできるようになりました。
都心部ではレーザープリント、フォトプリントと色々なサービスが充実してきています。
色の出方をあれこれ考えて紙質も考えてプリントした作品を郵送して・・
と、撮影からプリントまでの過程を全て自分でやって応募する事は手間がかかります。
手間はかかりますけどこれはやっぱり一番正しい方法です。
解像度や画面の大きさ、明るさで全く見えるものが変わるのがPCやタブレットのモニター環境です。
自分の家で自分のPCモニターで見た時はすごく綺麗だったのに
他のPCで見たらすごく暗かったとか明るすぎたとか
こんなに粗い画像だったとは気付かなかったとか
そういう事が往々にして起きるのです。
写真は撮ることも頑張らないといけませんが
最終的に人目に触れる時の紙の質感から色見まで
実際にプリントした物を吟味してそれから出すものを決めるので
自分が一番だと思う物はやっぱりきちんと納得のいくプリントをしてから出すのが
後悔がなくていいと思います。
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その点、ダム協会のフォトコンテストは多くの方に門戸を開くべく
他のフォトコンテストではなかなか無いくらいお手軽簡単に
誰でも写真を送れる仕組みができています。
データを送るだけでよいのです。
審査はプリントしたもので行われますがダム協会でやってくれます。
自分の家のモニターだけで見てこれが綺麗だから応募しよう!!
とデータを送ってプリントもお任せ用紙もお任せ。
凄くお手軽。
本気で写真をやっている人には
プリント環境や用紙が気になって怖くて仕方がないと思いますが。
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ダムに興味をもって
ダム巡りをするようになって
ダム写真を何枚も撮るようになり
その中で
“凄く綺麗なダム撮れた!!”
“この写真、みんなに見てほしいな”
という気持ちになった時にblogやSNS、webサイトのサービスで
公開することは容易になりましたが
さらに一歩進んで“ダム写真のコンテストに出したい!!”
という気持ちになった時にプリントの手間がかかる敷居の高いフォトコンテストに比べて
エントリーのしやすさという点でダム協会のフォトコンテストはとても意義があると思います。
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でも
コンテストのエントリーの仕方がとてもお手軽というだけであって
審査で審査員の方の目に留まるのはそれなりに大変です。
応募作品は年々作品のレベルが上がって
凄い作品がどんどん出るようになって
初心者の方には敷居が高くなってきたように思います。
過去の受賞作品を見ていると
あー 無理
自分には無理
という気持ちになる事もしばしば。
私は資料写真しかとれません―
それすらちゃんと撮れません―
と落ち込んだりします。
でももしかしたら目に留まるかもしれない
自分の中ではこの写真自信あるんだけどな
と思った時にプリントの手間をかけずにエントリーできる上に
応募作品は審査後にダム協会のダム便覧に掲載してもらえると考えると
とても初心者に親切で応募してみようという気持ちを後押ししてくれる
素敵なコンテストであると思います。
そんな気持ちで応募したら運よく入選したのがこれと同じアングルで縦撮りした作品。
湛水前で全く汚れていない美しい美しい取水塔です。
竣工前にしか撮れない写真だったのでホントにダムの神様と
撮影許可と案内をくださった当時の大滝ダム管理所の方に感謝感謝です。
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自分は「大事なのはモチーフに対する愛」だと思うので
愛情があふれている作品はきっと審査員に伝わる何かが出てくると思ってます。
色々展覧会に写真を出す経験をして自分が現在たどり着いたのは
自分が好きなモチーフに対する愛をこめて綺麗に撮りたいな♪
技術不足でその気持ちはなかなか人に伝わらないかもしれないから
思い通りの写真が撮れた時はダムの神様に思いっきり感謝しよう♪
という運を天に任せ切った写真生活だったりします。
なのでコンテストに出す写真と自分のお気に入り写真は違ってきます。
お気に入り写真のひとつ。
大滝ダム試験湛水クレスト放流の一日目。
たくさんの人がみんな笑顔でダムに次々来てくださるのが
その場所にいてホントに嬉しくて幸せだったので。
でもこの写真はコンテスト向きじゃないです。
構図も色もまったく全然ぴしっと決まってない。
家族のスナップショットのようなゆるゆる写真です。
でもそれが好きなので。
自分の好きな写真とコンテストで審査員の方の目に留まる写真
自分のお気に入りの写真と人に素敵だねと言ってもらえる写真
同じとは限らないしむしろ違っていることの方が多いのも面白いですね。
昨年は神奈川県の宮ヶ瀬ダムでフォトコンテストの入賞作品展が開催されました。
今年は京都府の日吉ダムでの開催です。
日吉ダムの堤体内にあるインフォギャラリーで写真展です。
こちらで4月20日から8月31日まで見ることができます。
インフォギャラリーは毎週水曜日(祝日と重なる場合は翌平日)がお休みで
10:00〜16:00まで入ることができます。
入口は下流側からと天端からエレベーターの二か所です。
展示はダム協会の方が前日から頑張って作業されていたので
綺麗に並んでいます。
しかしA2サイズはやっぱりでっかい。
インフォギャラリーは照明が暗めですがピンスポットのライトがあるので大丈夫。
展覧会の開催のオープニングイベントとして
ダム下流にあるスプリングスひよしで授賞式と作品紹介が行われる事になり
地元近畿在住のダムマイスターという事で
オープニングイベントの司会をする事になりました。
スプリングスひよしの二階ホール。
こちらにもダム吉様作の素敵なポスター。
準備準備。
準備しているとダム仲間が次々お越しになる。
今日はダム写真について楽しく語る会というコンセプト。
最初はダム協会のS常務からごあいさつ。
ダム便覧をいつも更新ありがとうございます。
ダムがこんなにたくさんの方に愛でられるようになったきっかけは
日本全国のダムデータが誰でも見られるようになったダム便覧のお陰。
そしてそのデータをより魅力的にしているのが全国のダム愛好家の投稿写真や訪問記録です。
このコンテストの審査委員長を務めておられる土木写真家の西山芳一先生も仰っていますが
ダム便覧はデータがとても豊富でこれをしっかり見るだけでロケハンができます♪って。
なので撮りたいダムがあったらまずダム便覧をチェックです。
審査委員長の西山先生はこの日、急用でお越しになれませんでしたので
西山先生と一緒に第1回からコンテストの審査員をしておられる
埼玉大学大学院の窪田先生が来てくださいました。
当日来てくださった受賞者の方には
窪田先生が監修した西山先生の写真集がプレゼントされました。
受賞者の皆様がご自分の作品についてコメントをくださいました。
続いて最優秀賞を受賞した清水篤さんによる作品解説。
そして日吉ダム管理所の所長様より
カッコいい日吉ダムの紹介がありました。
ひーよーしー!!
ひーよーしー!!
カッコいいよ ひーよーしー♪
という事で無事にオープニングイベントは終了しました。
お越しいただいた皆様、ありがとうございました。
私のつたない司会のせいで時間押してしまって申し訳ありませんでした。
これから夏までたくさんの方が写真展を見てくださると嬉しいです。
そして作品に感銘を受けて
“私も撮ろう”という気持ちになってくれる人がいたらなお嬉しい♪
写真に対する気持ちは人それぞれなので
目標とするところもみんな違いますが
ダムを素敵に撮りたいというのはこのコンテストに応募した方の
共通の気持ちなのではないかと思います。
素敵なダム写真が撮れたらぜひD-shot contestに応募してみてください。