久山田堰堤 見学 その2


『登録有形文化財』のプレートでした。
『土木学会選奨土木遺産』のプレートと色とか大きさが同じだから
近づくまでどっちかなといつもわくわくします。

久山田貯水池堰堤

建設年代 大正14年

構造・形式 石張コンクリート造、堤長75m、堤高22m
及び大きさ 有効貯水量754,000m3

特徴等 市南西部を流れる門田川に建設された尾道市創設水道施設。中央に越流
    部を設けた堤長75m、堤高22mの石張りコンクリート造堰堤で、堤体
    右岸寄りに半円状の取水塔を張り出す。平面形状は副堰堤と同心の円弧
    とし、重力式とアーチ式を複合した構造形式が特徴。

うーむ。

重力式とアーチ式を複合したら・・重力式アーチだろう。

問題はアーチが効いてるか効いていないかだが・・

重力式アーチと書いていない控え目さ(単に一般的でない用語だからという事もあるだろうけど)


天端です。
お散歩の御婦人二人が通り過ぎた後に乗り込みます。


曲線なのでこの下流側がすり鉢状になっているのが素敵です。
石張も凄く奇麗。


さぁ、この堤体はアーチが効いているか効いていないか。

難しい…中々いいアーチですが
高山や二瀬くらいのアーチっぷりではありません。


明治37年竣工 兵庫県 立ヶ畑ダム
以前、アーチが効いていないという結論が出ました。
今言われると納得の曲線重力式。


昭和5年竣工 富山県 小牧ダム
曲線重力式の代表格。

たとえ数字が出されていても計算できるだけの能力がないです。
頭の弱い自分にはアーチが効いているかいないかは
見た目になってしまうのでどうしても各地の曲線重力式に惑わされます。


アーチが効いているかはともかく綺麗な堤体なのでとにかく愛でる。
取水塔の方にとことこ進みます。
天端は普通に通行出来ますが左岸から原付のおじちゃんが
かっとんで来たのにはびっくりしました。


取水塔部分は鉄板でふたがしてありました。
建屋は元々なかったのか改修で撤去したのか不明です。

とりあえず今は素敵なバルコニー状態。


少し離れたところから水位標を探しましたが目盛は読めず。

下流側では硫化鉄の匂いがしていましたが
ダム湖の方ではそんな匂いは全然ありません。