日影第一号砂防堰堤 見学 その1

2010/6/29 更新

大阪府立中央図書館に調べ物をしに出かけました。

府立中央図書館には確かあの本が在ったはず…。

と、蔵書検索で書庫から出して頂いたのは「砂防特論」です。
takane様からその本の名前をお聞きしてとても読みたかったのです。

そしてわくわく読み進めているとその中に大変気になる図を見つけてしまいました。

「大暗渠を有する砂防堰堤」

透過型、掃流型砂防堰堤は最近のムーブメントです。
古くから砂防堰堤というと殆どが不透過型でした。

「砂防特論」は1955年に出版された文献です。
その文献に大暗渠を有する砂防堰堤が在るという事が載っているのです。

読んでいて鳥肌が立ちました。

この堰堤がもし現在も残っているなら間違いなく重要文化財級の物凄い堰堤です。

しかし残念な事に図は載っていましたが堰堤の名前が書かれていませんでした。
説明文には武庫川水系芦屋川の文字があったのですが
現在の区分では芦屋川は芦屋川水系であり武庫川とは別なのでこの文章から河川を特定できません。

という事で、土木学会選奨土木遺産、産業遺産、登録有形文化財等の文献を探しましたが見つかりません。

このエリアを管轄する六甲砂防事務所に伺って質問したところ
「こういったものは管内にない」
「明治時代から3000基以上の堰堤が造られてきているので名前が判らない以上探すのは不可能」
と、言うお答えでした。

しかし諦めきれず、兵庫県土整備部にも確認しましたがお返事はなく
うんうん唸っていると当方のHPのお客様で砂防の専門家の方が
この図一つから分析してエリアをかなり狭めてくれました。

という事で探し物をしている最中に
現存している事が確実で大暗渠を有する昭和初期の砂防堰堤がもう一つあることが解りました。

今回訪問した日影第一号砂防堰堤です。



という事で神通川です。
青空と神三と立山♪
いつ見ても素敵な立山。

神三、神二、神一、新猪谷と愛でつつ神岡に到達。
ここでR471で高原川の上流に進路変更。

神岡市街でまず向かったのは
国土交通省 北陸地方整備局 神通川水系砂防事務所です。

出発前に日影第一号砂防堰堤についてお聞きしていたのです。
ここで管内図を頂き、堰堤までの道路状況を教えて頂きました。
車で傍まで行けるという事で一安心。

という事で更に浅井田を過ぎてやって来ました高原川。


また会いに来たよ♪高原ダム(取水堰堤)。

前回、来た時は越流していなくて魚道のお水が元気いっぱいだった高原ダム。
今回はさらにお水がパワーアップ。


さばききれないほどのお水がばっしゃっばしゃと魚道から出ているし
堤体の上にもサラサラ流れているし凄い綺麗♪

この高原ダムの複雑な階段構造は見ていて幸せになるくらい好き。


そしてお水がとにかく綺麗。
水量が多い河川ならではの透明度。
融雪水で多分1年で一番綺麗な水のシーズン。
溢れすぎだが・・・。

高原ダムを愛でたら次は今見ダム(取水堰堤)♪
沈砂池がとにかく魔性の青で引き込まれそうに美しい今見ダム。


前回は色温度の低い時間に来たのであの青はそのせいかもという気持ちが在ったんですが
そんなことない♪ここの青は本物だ。


今見ダムも全面越流中。
綺麗だなー。
階段を流れる水って素敵だな〜。


昔、こういう色のビー玉が在りましてね〜。
醤油瓶のガラスの色なんですよね。
深いくせに透明なこの暗い青。
魔性だ。