八田原ダム 見学 その1

2007/8/27 更新

広島県にやってきて尾道の珍しいダムを見た後に向かったのが八田原ダムです。


メインの国道には国土交通省の看板が無かったのですが
県道から表示が出ていたのでそれを頼りに向かいます。


しばらく走って到着しました八田原ダム。
車の行き気が割と多いので人気があるんだなと思いました。


管理敷地内の地図。
堤体天端レベルと下流側を自由に見学できるようになっています。


そして駐車場の立派な事に驚きつつ
車で来た人が次々に向かっている場所。

そこは堤体ではありません。


たくさん人が集まっている場所の横には水場がいくつもありました。


こちらには看板が出ています。
いったいこの水は何なのだろうと看板を見ると・・

 この水は、八田原ダム建設の際、JR福塩線付替トンネル工事の為に掘られた、長さ
三〇〇b、高低差六〇bの「斜坑」と呼ばれる作業用トンネルから湧き出る水で、こ
れまでダム管理所の飲料水として利用していたものです。
 この度、福山市水道局に水質検査を依頼したところ、飲料水としての水質に適合し
ているだけでなく、厚生省が設置した研究会による「美味しい水の要件」をすべて満たして
いることが分かりました。
 見学時間の九時から十六時までの間、どうぞご自由にご利用ください。
                   八田原ダム管理所長

なんとたくさんの人のお目当ては堤体見学ではなくこの美味しい水だったようです。


そしてさらに注意書き。
「夢の山水」という名称がつけられているんですね。
あまりの人気で水取り合戦が繰り広げられるようです。

こういう看板を見ると人気のあまり大変なことになった各地の名水の取水場を思い出します。

どの場所でも箱島湧水位の水量があるわけではないし。
箱島湧水は出すぎですが・・・


そしてこちらにはさらに注意書き。

「夢の山水を汲みに来られた方から、家で2〜3週間保管していた所、白い
沈殿物が出てきたので確認していただきたいとご相談いただき、お持ち込みいただ
いた水の水質検査をいたしました」

「検査の結果、お持ち込みいただいた水は一般細菌、臭気、濁度の3項目について
飲料水の基準を満たしていませんでした。特に一般細菌が大量発生したことにより、
白い藻のようなカビが発生して匂いや濁りの原因となってしまったようです」

「水道水でも保存状態により夏場は1〜2日、冬場でも3〜4日程度で細菌の繁殖が
起こる
場合があると検査機関から報告を受けています」

あかんやろそれは・・
普通の水は2〜3週間も汲んでとっておかないもんやろ・・
すぐ使うのを前提にして必要な分だけ汲みに来るもんやろ・・


呆然としてしまいました。

善意で設置しているのに管理所の方の気苦労が垣間見えます。

私が知る限り、国内で普通に汲んできたにもかかわらず
一年経っても濁度に変化のなかった凄い水は一カ所しかありません。
その場所は水マニアにはたまらない場所だと思いますが汚染と乱獲防止のため場所は伏せます。