畑薙第一ダム 見学 その1

2006/5/19 更新

ダム巡りを始めてあちこちの変わったダムを調べていくときに
バットレスと同じく異彩を放っていた為に非常に印象深く
魅力的に感じていたのがこの畑薙第一ダムです。

実際に訪問した方の写真などを見ていくと
いつかこのダムに行きたいという気持ちはどんどん強くなっていきました。

なにが凄いかというと

国内で一番大きな中空重力式ダムであるという事
堤体の中に発電機を持っており発電施設でもあるダムだという事
特異な形状をしている事

この3点に尽きます。

小さな発電所を併設している多目的ダムは見た事がありますが
大抵は堤体の外で下流側にこじんまりしているのがほとんどです。
発電を主目的とするダムでは逆に発電所の設備が巨大になるので
堤体の中に納まりません。

まとめると

畑薙第一ダムは国内で最も大きな中空重力式で堤体の中に空間があり
その空間を利用して発電機を堤体内に内蔵しており
それがあるために特異な形状をしているダムであるという事です。(あら、まとまっていない)

 ◆

かっこいいダムが見たいよ
重力式が見たいよ
アーチも良いけどやっぱり重力式がいいよ
背の高いかっこいい重力式に会いに行きたいな

と、思っていた春先にイベントが持ち上がりました。
第五回 Dam Web Ring OFF会 『南アルプス天然水 大井川源流を求めて』

現地までの道にたくさんダムはありましたが
自分が一番見たかったのは畑薙第一ダムでした。

 ◆ ◆

大井川には中部電力の発電堤体がたくさんあります。
中部電力といえば国内で13基しかない中空重力式をたくさん保有している
電力会社であるとダムマニアでは認識されています。

畑薙第一(中部電力)
畑薙第二(中部電力)
井川(中部電力)
高根第二(中部電力)
横山(国土交通省・中部電力)

横山ダムは国土交通省が管理しているダムなので門戸が広く
中空重力式の堤体内の見学などは他のダムに比べて容易で
職員の方も見学希望者を受け入れてくれています。
『森と湖に親しむ旬間』などの体験イベントがあるので
それを利用すると初めてのダム見学という人でも気軽に
楽しく堤体内に入る事ができます。

しかし他のダムはというと民間企業に付き物の合理化で
人員が削減されており、山奥にあるダムは管理所も無人で
見学はほぼ不可能です。

畑薙第一ダムも例に漏れず無人管理所のダムなのです。


堤体内に入れるかどうかはともかく
畑薙第一はそのデザインの凄さ、美しさで
外から見学するだけでも十分に楽しめるダムである事は間違いないので
当日、できるだけ早く現地に到着したいという気持ちがありました。

睡眠不足もなんのその
畑薙第一のためなら絶対いける

と、真夜中に家を飛び出しました。
 

 ◆ ◆ ◆

土砂崩れで通行止めになりやすい道を潜り抜け
落石の痕跡も真新しいワインディングを進み
以前来たときはセメントミルクの色で濁りに濁っていた大井川が
新緑の縁取りの間に吃驚するほど美しいエメラルドグリーンであるのに感動しつつ

来たー!
畑薙第一やー!


アルプスの山に雪
畑薙第二ダムにつながる川面のエメラルドグリーン
五月の新緑
渓谷の美しさの中に現れた畑薙第一の姿です。


幅の狭い道ですが山壁が崩落した跡に少しスペースがありました。
そこに駐車してダッシュで来た道を戻って撮ったこの姿です。


左岸に駐車場があってそこがOFF会の集合場所。
この時点で時間はam 7:50
am 11:00の集合時間までたっぷり愛でられるかと思うと嬉しくて♪
徹夜の強行軍、都合18時間以上起きているというのに
眠気もぶっ飛ぶこの姿。


とにかく新緑がまぶしいほどの美しさ。
緑色大好きで緑が綺麗に撮れると嬉しい自分は
川面の緑色と新緑にも夢中です。


そしてこの先には畑薙第二ダムがあるんです。